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【敗走】売れることなく退店。トカゲの尻尾も3割まで

先月の記事はこちら→【給料公開】携帯止まって敗北状態の売れないホスト6ヶ月目


歌舞伎町という街はお客様だけでなく、そこで働くキャストにも夢を見させてくれる。誰にだってチャンスがある。「もしかしたら1人すごい太客を掴んで売れるかもしれない」、そういった可能性の低く、果たして存在するのかも分からない、甘い未来に夢見て人は集まる、それは自分も例外ではない。

退店の理由

理由は諸々あるが、辞める後押しになったのは先に退店していた先輩の一言。彼は自分と同じくらい売れていないホストだったのだが、別のお店に移籍してからすぐに売れだした。

彼曰く、自分の個性とお店の色が一致していると売れやすいとのこと。月島にもんじゃ焼きを出店するように、その場所には求められているニーズが確実にあって、そこに求められているものを供給しないといけない。
確かに正統派イケメンを売りにしている今のお店で、自分の金髪メイクスタイルの容姿はあまり受け入れられていない。かといってお店の色に自分から歩み寄ることもしたくない。

彼の話を聞いて今のお店をやめる決意をした。

翌日、すぐに退店の意思を伝えて退店手続き。特に引き止められることもなく、あっさり退店。最後に社長が「お疲れ様」と肩を叩いてきた、人が辞めるのに慣れているのだろう。最後まで自分が誰からも必要とされていない事実が情けないし、そんな自分に憤りさえ感じる。

敗北を受け入れたほうが楽?


ずっと先輩付き合いを避けていたが、一度珍しく営業終わりに集団で先輩たちとご飯にいったものの、下の人間は先輩に媚びてよいしょするだけ、それで気分が上がってしょうもない話ばかりしてる先輩たち、そこに嫌気が差して自ら距離を置いていた。

変なプライドが先行して、売れてる先輩とのコミュニケーションが取れなかったし、売れているものを真似する意識も低かった。


ホストは、負けに慣れてしまって受け入れることができれば楽なのかもしれない。席に座ってお酒を飲んで女の子と話をするだけで、人として最低限の生活を保証できるほどの給料は貰えるので、そのままズルズルと歌舞伎町に身も心もズブズブになっていく人もいる。でも、自分はそうはなりたくないし、いずれは歌舞伎町から出て再び自分で起業して事業を始めたい。

このまま売れずにホストを続けてるのはもったいない気がする。確実に自分の中に資産を残して次のステップに進みたい。だから、辞める。これは敗北、敗走だ。孫正義が「トカゲの尻尾も3割くらいまでなら生えてくる、だからリスクも3割しか取らない」みたいなことをどこかで言っていたが、今の自分の状況では、果たして再生できるほど尻尾が残っているのかも不明である。

それでもこのお店を選んだことに後悔はしていない。自分の可能性に夢を見るのではなく、チャレンジしたことで現実を見れた。自分の中の傲りや幻想を壊せた気もする。

とはいえ、ここで自分のホスト人生が終わりじゃないし、最後に笑って終われればいい。途中で終わらなければ失敗でもなんでもない、ひとつの過程に過ぎないのだから。

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