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久しぶりにパリに戻ったら|フランス生活2年目スタート
パリは相変わらずパリでした。
清々しい冬晴れの極楽日本から数ヶ月ぶりに戻ってきた花の都。
飛行機が着陸体制に入り分厚い雲をくぐり抜けた時、どんな素敵な景色が見えるんだろうと一瞬思ったけど、いや、ここは冬のパリ。
色で表すとグレーの街が広がっていました。
なぜかミヒャエル・エンデの『モモ』に登場する灰色の男たちが支配する町を思い出しました。
天気が最高に悪すぎて、パリすぎて、思わず笑ってしまいました。
道端に犬のフンは落ちてるわ、天気は悪いわ、
タバコとタバコっぽい別の怪しい匂いと、その他もはや何の匂いか分からないけれどとにかく臭いわ、
メトロは混んでいるわ、愛想の悪い店員さんはいるわで、
着いて最初の1週間は正直日本に帰りたいと思う瞬間が何度かありました*。
それでも時折垣間見られるパリの美しさ、温かさ。
つくづく魅力的な街だなと思います。
飛行機の窓から感じたグレーで正気のないパリとは正反対の、活き活きとした人間味溢れるlivelyな街。
意識しないと口から文句垂れ流しになるので、自分でも必死に美しいところを見つけようと『小さなことに感動しよう!スイッチ』が能動的に作動しているのかもしれません。
そのレーダーを発揮させて感じた冬のパリでのトキメキ瞬間をシェアします。
(※パリの至るところ全て臭かったり汚かったりするわけではありません笑。私が日本から戻ったばかりということもあり、そういうところが余計に悪目立ちして敏感になっていました)
冬の光が美しくてもはや印象派の絵画。
靄のようなものがうっすらかかっている日がありました、多分空気が澄んでいないだけなのですが(実際にiphoneの天気アプリ上もAir Qualityが酷かった)、その霞の奥に見えるパリの景色が幻のようで。まるで印象派の絵画の中を歩いているのかという錯覚になりました。
セーヌ川が反射する冬の光と空気中の何か(ほこり?)が入り混じって、キラキラして見えます。橋の向こうに見えるのはオスマニアン様式の街並み。それだけで「私はなんて美しい場所にいるんだ!」という気持ちになれます。
パリマジック。
あなたの心が躍る景色はなんですか?
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フランスの国民食。
パン屋さんの香りは幸せ成分を含んでいます。
特にバゲットのtraditionが変わらず美味しかった、これは感動ものです。
まだ少し温かいバゲットの袋を抱えて歩くパン屋さんからの帰り道。手でギュッとつぶすとパリパリと香ばしい音。
嚙めば噛むほど小麦の味が深くなります。
帰り道に食べて家に着いた時には3分の1ほど無くなっていました。
バゲットを帰り道に食べる楽しみはフランス人から教わりました。
しかもバゲット1本、1.2~3€ほどしかしません。
正に国民食です。
夜の美術館にハマっています。
「夜ルーヴル」が今最高に好きです。通常、夜18時まで営業しているルーヴル美術館ですが、水曜日と金曜日は21時まで開館しています。
日中に比べて夜間は比較的来場者も少なくゆったり見られますし、閉館時間間際になってくると照明が薄暗くなっている部屋もあって特別感・ドキドキ感が増します。
先日は夕焼けをバックにしたピラミッドやエッフェル塔を美術館の中から見ることも出来ました。”夜ルーブル”おすすめです!
ルーヴル美術館と言えば、老朽化の問題もあり大規模改修計画が発表され日本でもニュースになっていたかと思います。それに伴い2026年から入場料も上がるそうです。
私はお得なルーヴルの年パス(ルーヴル友の会)を持っているので、今年も沢山訪れようと思っています。
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気づいたら1万歩余裕で歩けるパリ散歩
先週末は素晴らしく良い天気で、友人とカフェで一杯お茶をしたあと、サンマルタン運河界隈をひたすら話しながら歩きました。
どこのカフェがおすすめだとか、
最近美味しい本格麻辣湯のお店を見つけたとか、
次の第一日曜はどこの美術館に行くとか、
今年の夏はどこにバカンスに行きたいとか、
はたまた、70,80代でもパリに住めるか?とか、
話題はあちこちに飛びまくります。
そして気づくと1万歩以上歩いている、歩けちゃうのがパリです。
久しぶりの晴れの週末だったためか、外出している人が沢山いました。運河の片側だけ陽が当たっていたのですが、見事に日向側だけに人々が隙間なく座っていて、微笑ましかったです。
街並みを見ながら、人を観察しながら、小さな商店やカフェに寄りながら。もしかしたら散歩がパリでの1番のアクティビティかもしれません。
昨日までは好きだったけど、今日はもうパリ(主語がデカい)が嫌になったり。そんな渦巻く感情と対峙しながら日々を過ごしています。
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