【音楽ジャンル】ロシア及び旧ソ連構成国の現行Post-Punk/Indie Rockについて#5
今回は2022年にリリースされた曲や、2022年に発見してよく聴いた曲を紹介します。
юность грома - Курю под дождем
2022年に聴いたロシア産Post-Punk/Indie Rockで一番好きな曲です。写真の印象だと二十歳くらいの女の子が一人で作ってる。
タイトルは雨の下で吸う煙草、みたいな意味らしいです。
今のところ、この一曲のみ配信で聴けるのですが新曲が控えているらしくてかなり楽しみです。
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Листая Страницы - Билет домой (feat. Penn Francis)
ロシアの隕石落下で有名なチリャビンスク州のPost-Punk Duo。
2021年から活動を開始しているそうです。
派手な作風ではないですが、この曲は繰り返し聴いてしまう魅力があります。
現状、配信のみで聴くことが出来ます。
Penn Francisは米国のアーティストらしいです。
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その他のMVも、いかにもロシアの地方な荒涼とした風景を堪能出来てオススメです。
こちらは雪景色。
Blind Seagull - Stray
ロシアの飛地領カリーニングラードのバンドがイタリアの名門Darkwave系レーベルAVANT!からリリースしたアルバム「Personal Decay」のリードトラックのMV。
元々、同系統の他のバンドにはあまりない疾走感とエモさとPost-Punk由来の暗さ冷たさのバランスが良かったのですが、このアルバムはそれらの要素をもっと凝縮して一段上のクオリティに仕上げた力作。
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Утро(Utro) - Экскурсия на дно
ロシアのRostov-on-Don拠点の超重要バンド、Motoramaの別名義の2022年リリースの曲。最近はサイドプロジェクトというより、こちらの方がメインになってきてるかも。
Dub系Post-Punkだけどあくまで感触はCold。かなりカッコいい曲と思います。
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Буерак(Buerak) - Пульс стучит
ロシアはNovosibirsk拠点のPost-Punk/Indie Rock Duo。
活動歴も長くリリース数も多い人達ですが
いままでの集大成の様なフレーズの一つ一つが美しい曲。
このバンドの曲で一番好きかも。
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breskina - письмо
ロシアのIndie Rockのバンド。ゆったり女性Vo.が歌うノスタルジックな曲調で音質も狙ってローファイなので、カセットにダビングされた昔のバンドの曲みたいな耳触り。
配信のみで聴けるけど、やはりカセットでのリリースが合うと思う。
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праздник - смерть live (Иваново)
ロシアのIvanovo拠点の女性Vo. Dark Punk Band。
ギターは殆ど使ってなくてキーボードとベースで曲を引っ張ってる。19年の音源が今のところ最新作。
↓ は倉庫の搬入口でのライブ映像。音はゴスくても本人達は普通な佇まいなのが良い。Spotify Bandcamp
Стул Сталина x зубы:) - курсед
ノルウェー人とロシア人のDuoのСтул Сталина x とベラルーシのзубы:) のコラボ音源二曲の内の一曲でこちら方がЗубы:)の色が強め。Зубы:)は2022年に配信のみでリリースされたアルバムが非常に良かった。
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Otchim - Rêves Brisées
フランス人とロシア人との多国籍SynthwaveユニットのアルバムからPlohoがゲスト参加した一曲。
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Глухой Телефон - Haiku about Russia
ロシアのディミトロフグラードという都市のIndie Rockバンド。
憂いのある曲調が多いバンドですが、突然脈略もなくボカロ曲をリリース。二曲の内、一曲目は曲調も日本のボカロ曲風味強め。二曲目は既発曲のボカロセルフカバーでそちらの方がオリジナル含めて良い曲と思います。
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Суперкульт - Результат ссоры
ロシアのオカルトイメージ(でもコミカル)を使ったSAXが効いた前衛ロック寄りのPost-Punkバンド。曲調の幅が広くて、貼ったのは2020年リリースのSynthwave系のポップな曲。
この曲も良いですね。
カザフスタンのdark noise系のレーベルBTBS Recordsのオムニバスカセットに一曲提供もしている。
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КУЗИНА(Kuzina) - Странник
ロシアのVoronezh拠点のSynthwave Duoの2018年にドイツのDetriti Recordsからカセットでリリースされた音源に収録の名曲。
人気のある音源でDetritiから2021年にフランスのLa Punta BiancaとのスプリットLPで最初されている。
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OTRAVLENNA - Город
ロシアのSynthwave/Post-Punk 女性シンガーの新曲。Sovietwave Recordsの所属なのかな。配信で何曲か出してる曲はどれも透明感があってクオリティが高い。
いずれアルバムにまとめてフィジカルフォーマットで出して欲しい。
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группа ил - собака
ロシアのアートロック色の強い五人組Indie Rockバンド。
写真の印象だと学生くらいの年代に見える。
2022年に出たアルバムからのリードトラック。
変則ポストハードコア/ポストロック風味も少しあるけど前面には出さず世界観優先なとこが良いと思います。
こちらは大学の教室での演奏動画
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SadSvit - Небо
ウクライナのone-man Indie Rock/Post-PunkのMV。
ドラマ仕立てになっていて地味な女の子が夜中にゴスメイクをして街に出る。森の中で一人ギターを弾いていると無理なナンパに会い連れていかれそうになってるとこを近くにいた別のゴスの女の子に助けてもらう。友情が芽生えて二人で仲良くタバコ吸ったり。
すごくベタだけど、東欧中の友達のいないDoomer達がこんな青春を過ごしたかったと泣きながら観てるので公開五日で5万回再生いってる。そして半年で140万回再生とこのジャンルでは珍しい数字になってる。
曲もこの人のリリースで一番いいと思います。Spotify Bandcamp
анастимоза - Проси пробачення
ウクライナのSynth Pop singer/song writer。
2021年から22年にかけて配信で三曲リリースされてるけどこの曲が一番いいな。
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Arsen Dossan - Qara Sözder (Words of Wisdom / Darkness)
カザフスタン出身の独りインディーロックの青年。今はフランスに移住したらしいと何処かで読んだ気がするけど、この音のセンスならヨーロッパに出た方が良さそう。
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პერიფერია - დაწყევილილი წრე
ジョージア(グルジア)のone-man Post-Punk projectの四曲入り初音源から。
同系統のバンドと比べるとブリブリしたベースが特徴。ギターはこの国らしい冷たさ。まだ音作りに手探り感があるけど方向性は好みなので追っていきたい。
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TATIL 22 - Chapter 3
こちらもジョージア(グルジア)のone-man Post-Punk project(だと思われる)
コンスタントに曲を発表している人ですが、この曲は今までよりBPM速めの疾走感のある曲。
楽器のフレーズや音色はこのジャンルの定番の音だけど、歌い上げる感じのボーカルが後半を盛り上げてくのは他にはあまりない感じで良いですね。
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İzmir - ასრულებს გეგმას
ジョージア(グルジア)のPost-Punkバンド。
2022年に初音源を出してますがその数ヶ月後にリリースの三曲入り音源から。
同系統の音のバンドもり泥臭さがあってそれが良い個性になっていると思います。
レコーディング音源だとリズムマシーンを使用しいてますがライブでは生ドラマーがいて、そちらの方が正統派Gothic Rock感があります。Spotify
Товарищ Астроном - Твой мир
エストニアのタリン拠点のPost Soviet系のPost-Punk/Indie Rockバンドの去年11月に出たアルバムから比較的ポップな一曲。
Motorama的な涼しいメロディーの書ける人達で、モノトーンというより色褪せた風景写真みたいな感触。2015年から活動していて音源も多い。
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пекин - танцуй (произвольные движения)
こちらはイスラエルのワンマンlo-fi post punk。
他にアップされたこの音源のYouTubeのコメント欄によればイスラエルの人口の二割は旧ソ連系ルーツの人達で、このバンドもリスペクトを込めロシア語でバンド名や曲名を付けているらしいです。バンド名は何故か北京の意味。
音楽性もとても好みです。
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