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南アフリカ人にライオンの肉が食べたいと言ってみたら

普段とは違う場所に行くときに、気になるのは特産品
その地域で有名な食べ物!

山梨に行くときは、お土産の桃を買うために道の駅によったり
北海道に行くときは、新鮮ないくらが食べられる場所を調べたり
福岡に行くときは、絶対間違いない豚骨ラーメンを求めたり

県、市、町、それぞれに「ここといったら!」という推しの食べ物がありますよね。
そして、大抵めちゃめちゃ美味しい!!
まさに旅の醍醐味は食事と言っても過言ないでしょう。


食文化の特徴を国単位で考えたら、

期待はより明確になります!!

  • 日本=寿司・和牛

  • 韓国=焼肉・キムチ

  • アメリカ=ハンバーガー・ピザ

  • イタリア=パスタ

  • インド=カレー

これらの国は分かりやすいですね。
しかし、あまり身近じゃない場所だと、その国の食べ物は?と聞かれてもなかなか答えられません。

私は幸いにも、この5年間で11の国を訪れる機会がありました。
そのおかげもあって、「その国の美味しいものは何でしょうか大会」が開かれたら、入賞できるくらいの記憶があります。
例えば、
デンマークだと、サワークリームとじゃがいも
クロアチアだと、海鮮たっぷりのパエリア
アラブ首長国連邦アブダビだと、ハラールソーセージ
オランダだと、メンチカツみたいなコロッケみたいなやつ


現在、私が滞在している場所は南アフリカ
イメージは、動物、自然、海、貧困の差があるけれど、
美味しいものは何だろう。特産品は何だろう。

南アフリカの美味しい食べ物については、たくさん書けることがあるので、今回の記事は、お肉に絞って書きました!

(やっと、本編始まります笑笑)


航空学校に到着して1週間が過ぎ、生活も落ち着いて来たので南アフリカ人の友達に聞いてみました。

「ライオンのお肉が食べたいんだけど、どこかお店を知ってる?」

「は??何言ってるの?違法だよ」

はい、違法だそうです。

残念でしたね。では、また別の記事で~~




じゃ、ないよ!!
違法なのかよ!!!!

韓国に行ってサムギョプサルを頼んだのに、脂身だけを出してくる意地悪なお店だったみたいな
タイに行ってパクチー抜きと言ってカレーを頼んだのに、一口食べたらスパイスの中にすでにパクチーの風味があるみたいな

南アフリカに行ったのに、野生動物の珍味を味わえないと知ったことは、言わずもがな大ダメージ。

「えーーーーーーーー。キリンとか、ゾウとか、シマウマも.…?」

「だめに決まってるじゃん。お~い、みんな!このクレイジージャパニーズが変なこと言ってるぞ!」

笑い者にされてしまいましたが、そんなの知ったことではありません。
道化を演じても目的の食べ物を手に入れたいという欲望の方が勝っていました。

「ほんとに無いのかな。。。」

折れずに聞き続けると、1人の南アフリカ人が

「バッファロー肉なら食べられるけどね(ボソッ)」

はい、勝訴

そういうのを待っていたんだよ~~!

バッファロー

「行きたい!!食べてみたい!!」
「それなら、午後から街に行こうか」

学校発のシャトルバスに乗って、向かったのはこういうお店

豆とかくるみとか、そういう系がたくさん

そして、お店の角っこに日本人には馴染みのない食べ物がありました。

Biltong

「これだよ~」

これか!!!
これが、バッファローの肉か!!


・・・・・干し肉か.…干し肉かぁぁぁぁ!!!

正直、ステーキ的な何かを思い浮かべていたため、想像の斜め上のお肉の登場でしたが、こういった形の肉も新鮮なのでわくわく気分が沈むことはありません。

「これ、全部バッファローの肉なの?」
「違うよ!牛もいるし、OsrichもKuduも」

聞いたことない動物の名前だったので検索してみました。

Osrich
Kudu

「まじかよ!!この動物たちがあるの??!!」

テンションはMAXを超え、胃液が溢れるのを感じます。
未知の食材だけど、これ絶対上手い奴やんって感じる人間の野生本能が冴えわたります。

初めて白子に出会ったとき、「これは食べ物なのか」という疑問と実際のおいしさのギャップで余計美味しく感じるのと同じで

ダチョウに、かっこいい鹿の進化系Kuduは、「美味しいだろうか」という問いと干し肉のぶら下がり方の不安感があるものの、期待をいい意味で裏切ってくれる予感がひしひし伝わってきます。

Biltong

これらの干し肉の正式名称は、Biltongという。
アフリカ南部で好んで食べられるそう。
ビーフジャーキーや干し肉と似たようなものだが、味が異なる

英語のWikipediaの内容を適当に翻訳して要約


友達がBiltongを取っている様子

映画館の脇にある自分の好きなキャンディーやグミを好きなだけ取り、
重さを計って、グラム計算で金額が変わるシステムと同じでした。

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初挑戦の私に店員さんが優しい!!
「はじめてだから、何かおすすめを3つほど教えてください!」
「そうなの!じゃあ、少し取って食べてみていいわよ」

しかし、どれが何の肉なのか分からない。
干し肉を見てもわからないし、名前ももちろん全く分からない。

お試しでかぶりついて、偶然にも選ばれたのは

バッファローとKudu

特に、Kuduはとても美味しくて、一撃で日本へのお土産候補に名乗り出てきました。
「日本に持って帰れるかな?」

ビルトンを日本に持ち込むには、日本の輸入規制を遵守する必要があります。ビルトンを持ち込む前に、日本の規制を確認することが重要です

ChatGDP

話題のChatGDPでもあいまいな返答だったので、大使館のインスタにDMを送ってみたものの未読無視が続いています。

塩っけと歯ごたえ、そして、狩猟時代を思い出す肉の風味
ビールと最高の相性なのは言わずもがな、その日は1人で乾杯しました。

Kudu

日本でいうスルメイカと同じ位置づけなのかなとホームシックに浸ると同時に、妄想者である私はこんなことを考えました。

物語に出てくる冒険者は、長旅に備えて保存のきく携帯食を持っていく。
干し肉とパン。
次の街に向かうのか、モンスターを倒しに行くのか、未開の地を探索するのか。もしかしたら、船で大航海中かもしれない。
仲間と共に、周りを警戒しながら移動して、この干し肉と硬いパンを食べて、眠りにつく。シャワーもないし、睡眠中の見張りも必要。

冒険者は男の夢を駆り立てる魅惑の職業ですが、現実的に考えてみると.…
いや、自分が冒険者になったらと考えてみると

シャワーもないし、ベッドで寝れない。
1日動いたにも関わらず、食事はきっと今食べてるKuduの干し肉とパンなんだな。

うん、3日は持たないな。
仕方ない。冒険者になるのは諦めよう。仕方ない。

満22歳の私は、南アフリカでBiltongを食べてやっと中二病を卒業できました。


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