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和のあかり〜極彩色の百鬼夜行〜 / 目黒雅叙園・百段階段
今年最後だなぁと思いながら、浴衣を着て向かいました。
目黒にあるホテル雅叙園東京はもとは高級料亭。名だたる芸術家たちに描かせたという壁画や天井画などの館内の装飾は今も楽しむことができます。
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さて、お目当ては百段階段。
現存する唯一の木造部分であるこの部分は、食事を楽しむための7部屋を、99段の長い階段廊下が繋いでいます。2009年に東京都の有形文化財に登録されているそう。
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毎年夏に開催されている「和のあかり」。
日本ならではの技術が駆使された、全国の工芸品が並びます。
今年のテーマは「極彩色の百鬼夜行」。極彩色とは、鮮やかな色をいくつも使った派手な色彩をいいます。百鬼夜行とは真逆の色合い、さてどんな世界が広がるのでしょう。
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ひとつめの部屋は、枝や花を門に見立てた異界への入口でした。遠く先に見える百合の花が目を引きます。
ほかにもいくつか、素敵なものたちの紹介!
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歌舞伎の世界での四季をテーマにした部屋では、有名な演目の情景がひとつずつ切り取られていました。
悲しい話、不思議な話、美しい話…歌舞伎をちゃんと見に行きたくなる光景。
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フラワーデザイナー・米川慶子さんの作品。
数種類の布を特殊な技法を使って染め上げられたこちらの藍染花は、独特な存在感を放っていました。今回、1番目を惹かれた作品です。
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さまざまな作品・コンセプトがあり、伝統工芸の発展系や独自の技法を楽しめる展示でした。
日本のいろんな地域の文化や技術が一同に会しているこの「和のあかり」展は、来週までの開催だそう。
毎年テーマを変えてやっているものなので、気になった方はチェックしてみてくださいね。
さて、目黒雅叙園といえばレストランやカフェ、ラウンジも有名。
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「パンドラ」はとても人気で、ティータイムは1時間待ちになることも。鯉が泳ぐ池に囲まれたラウンジで、スイーツや軽食を楽しめます。
広いゆったりとしたソファ、開放的な高い天井、一面の窓から見える滝(そう、雅叙園は敷地内に滝があります)。
今日は3組のカップルが結婚の写真撮影をしているのを見ました。ウエディングドレスも色打掛も素敵です。幸せにあやかろう〜
今日は特に披露宴が多かったらしく、スーツやドレス・着物姿の方がたくさん。ティータイムは混雑のため、3階の宴会場を臨時のバーにしているとのことで、そちらへ行きました。
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いや、凄かったですね…
ちゃんとバーカウンターがあってバーテンダーさんがいて、映画が流れていて。
中央にはソファもあり、披露宴の0次会会場と言われても納得します(実際そうな気もする)。
雰囲気がよくて、ゆっくりしてしまいました。
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お目当てのカフェが入れなかったので、チョコのサービス券を頂きました。
雅叙園内にもあるショコラトリー、栞杏1928のチョコレートは百段階段の天井画を模したもの。
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花鳥風月、春夏秋冬、人物画を写したチョコレートは見た目も去ることながら、山椒やほうじ茶など豊富な味も魅力。
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百段階段より雅叙園やカフェの話になってしまいました。芸術より食い意地を優先してしまうのがばれますね。
建物、お店とても素敵なので、ひとりでもデートやお友達との時間にも、家族でゆっくりするのにもおすすめです。
百段階段といっておきながら99段しかないのには、ちゃんと理由があります。気になった方は行って確かめてみてください〜!