どちらから見るか
視点を変えるというのはとても大事で、例えば、心に引っかかっているあるできごとを別の方向から見てみたら、まったく違うストーリーが現れたりします。
わたし自身の話をしますね。
2017年9月、わたしはメキシコを旅行中でした。9月19日にメキシコ国立人類学博物館を訪れた際、館内にいた人はみんな避難訓練に参加しました。残念ながらわたしはスペイン語が分からないので、よく分からないうちに参加していたというのが実情です。
メキシコはこの32年前の1985年9月19日に、4万人の方が亡くなった大地震があったため、9月19日が防災の日になっています。そのために避難訓練をしたようでした。たぶんそんなアナウンスが流れて、博物館の建物を出て数m歩いた時に、足元が揺れました。なんと、その日にまたM7.1の大地震が起きたのです。
びっくりしましたが、近隣のビルでも避難訓練をしていたらしく、ヘルメットをかぶってビルの外に出ている人が大勢いました。たまたま9月19日ということで命拾いをした人がたくさんいたはずです。
大地震は恐怖でしたが、避難訓練をしていて助かった。そう思いました。
この出来事を恐怖体験ととらえるか、ラッキーととらえるか。見る角度を変えたら、同じ出来事もまったく意味が変わります。
どちらの世界で生きていくか。それは自分次第です。
ちなみに、昨年2022年9月19日にも、メキシコで大きな地震がありました。いわゆる特異日というものでしょうか?