異業種から出版業界に迷い込んだ、わたしの黒歴史③
今朝、Facebookのお友だちが
1000人を超えました。
フェイスブックはもはやオワコンだ
とか、
これからは○○だとかなんだとか
色々耳に入ってきます。
基本的にはむやみに申請しませんし、
これまでほぼフェイスブックはリアルの連絡用。
でしたが、
今、まわりまわってSNS、フェイスブックは
人生のカンフル剤として
有効なのではないかしら?
と思っている今日この頃です。
というわけで今日は
「人とお金」についての話。
新しくお友だちになった方から
「出版プロデューサー、カッコいいですね!!」
とお声をいただきましたが
いえいえ、そんなことは全くない。
ネットを見ていると
巷で有名な人気出版プロデューサーが
何人かいらっしゃいますよね。
どなたもキリっとした感じで華やかさがある。
ですが、
私個人は正直、
ちょっと前まで「出版プロデューサー」と名乗ることを
躊躇していました。
それだけ苦渋を味わってきたからです。
例えば、こんな著者さんがいました。
当時、まだkindleがなかった頃
電子書籍の商業出版化を実現するプロジェクトを
担当していたのですが、
その時に知り合った、関西在住の著者さんの話です。
1冊目の電子書籍を無事に商業出版化した後、
2冊目はダイレクトに商業出版企画として
売り込みました。
すると、あっさり版元からオファーがあり、
無事採用。
執筆期間に入り、しばらく連絡を取らないようにして
いたのですが、
「そろそろ、出版契約書を結ぶ頃かな」と
連絡を入れたところ、
なぜか音信が途絶えました。
変だなと思って
版元編集者にも連絡をしましたが
これまた音信不通。
何だか嫌な予感がしたのですが
そのうち
風の便りで販売日が決まったと知りました。
そう、まるで、出版Pの存在など無かったかのように
著者と版元だけでやり取りしていた訳です。
他の出版Pさんたちはどんな契約を結んでいるのか
わたしにはわかりません。
しかし、
基本的に商業出版の場合、
刊行後の印税を何割かいただく
出版契約書を結ぶのがルール。
それが全くないまま、当事者同士で
話が進んでいたのです。
何だかなあ…
とモヤモヤしながら
月日は流れていきました。
すると、しばらくして
その版元さんが突如、倒産したという一報が。
しかも
例の本は販売準備が完了していたらしく、
本屋さんに並ぶ前に出版中止。
つまり、
大量の在庫が
行き場をなくしてしまったということで、
当然、印税も発生しない。
整理される前に大量の本を回収しなければ
他に手立てはないのです。
つまり「ゴミ」。
実はこういうことはよくありました。
なぜなら、前回お話しした通り
「出版業界は右肩下がり」の業界だから。
で、基本的にそんな事態が勃発すると
出版Pは他の版元さんを探して出版してもらう道を
模索します。
けれど
この著者さんの場合は
そもそもルールを破って
印税もひとりで受け取ることにしていたのでしょう。
こんな事態になったけれど、
それ以来、完全に連絡は途絶えました。
今はどうしているのか、知る由もありません。
まるでドラマになりそうな
出来事はかなり多いのが、今では自慢です(笑)
そういえば
全く関係ない話ですが
スタッドレスを交換しようと
長年お付き合いのあるタイヤ屋さんに連絡したら
(実はこの方も著者さん)、
1本破損していたのが判明。
ガックリ来ていたら、
友人が
「高速に乗ってるときじゃなくてよかったよ。
時間と安全はカネで買えるんだから」
と、励ましてくれました。
確かにその通り。
おカネをケチると
結果的には信用も時間も失うだけじゃない。
大げさかもしれませんが、人生も変わりかねないのです。
というわけで、おカネと人の話については
また次回。
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