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M型ライカはトイカメラ的?

この一週間、M型ライカの購入はむこう20年くらいはないと諦めて、つまりがっつり落ち込んで生きています。そのかわり、いつかSL3を手に入れるのだと、新たな夢を持って生きています。やっぱり仕事でオートフォーカスが必要になる時ってありますし(年に数回ですけど)、とか、頭の中でいろいろとM型を諦めるためのロジックを組み立てています。つまりSL3の良いところを整理しています。

カメラを愛してやまない方の多くは、一度はM型ライカの購入を夢見たことがあるでしょう。しかし、その夢が実現しないまま、心の片隅で「本当に自分にはM型ライカが必要なのか」と自問したことなんてないでしょうか。今、私はまさにこのフェーズにおります。

M型ライカの描写は、他とは一線を画しています。トイカメラのようなユルさと、精細の極地を併せ持つ絵で、多くのカメラマニアを虜にしています。私自身はロモを思わせるその特異な描写に魅力を感じていました。しかし、それが仕事には向かない理由でもあります。

自分の仕事では、被写体をリアルに、そして被写体の特徴を最大限に表現することが求められます。M型ライカの特徴である独特な描写は、確かに芸術的で味わい深いものですが、写真としての美しさが際立ちすぎて、誌面ではその表現が逆に不利になることがあるような気がしています。あくまでも自分の仕事の話ですが、ライカの「味わい」がそこまで求められていないのです。そのため、SL3のような、被写体をプレーンな感じで捉える能力を備えたカメラのほうが、自分の仕事には合っているのではないかと。どんなに素晴らしいカメラでも、その特性が自分に合わないことってありますよね。

と、このようなことを考えながら、M型ライカの描写が、私の仕事にはふさわしくないと結論づけている次第です。私の場合はカメラを仕事で使うので、仕事で使う以上、カメラの選択は単なる憧れやカッコよさではなく、役立つ道具でなくてはならないわけです。M型ライカに固執せず、SL3という新たな夢を追い求めることが、正しい選択なのだと言い聞かせています。すみません、この文章、自分に言い聞かせるための文章になってしまいました。いや、でもですねぇ、妻にバシッと指摘されてからの流れでこの文章を書いているのですが、M型ライカでもきちんと表現できているカメラマンはいるはずなのですよね。う〜ん。

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