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子どもが子どもであることのギフト



兄家族が会津から来ていた。

兄夫婦には男の子が3人いる。

一番最後に会ったのは、末っ子の「ひまくん」がまだ言葉を話さなかったころ。

そんなひまは、もう小学1年生。

母と姉から、前回来たときは片手におさるのジョージのぬいぐるみ、そしてもう片方の手に人生ゲームを持って、
リュックにはワンピースの漫画を7冊と、ポケットいっぱいにおやつを詰めて帰って行ったらしく、相当ヤンチャぶりの武勇伝を聞かされていた。


実際に会ってみると、"お菓子あさり"はしなくなっていたし、
いっしょに寝ても静かで、ちょっとガッカリしたくらいだった。

でも、お母さんといっしょにお風呂に入りたそうだったり、
着替え中でもなに食わぬ顔で部屋に入って来たりと、
こども特有の、じぶんと他者との境界がない世界にまだ生きているようだった。

かつてお兄ちゃんたちがそうだったように、ひまはわたしが部屋にいると氣になって、名前を呼んで部屋に遊びに来てくれる。




今回は、兄家族と、わたしたち家族でいわきにあるハワイアンズへ行って来た。

会津も福島も内陸の盆地なので、海に行けるのはとても貴重なチャンス。

わたしがこの海沿いの街に来たのは、小学生のころに一度きり、バスハイクだった。

それから10何年ぶりかのハワイアンズ。

いわきに着いて、まずAEONに行くことにした。

ひさしぶりのショッピングモールで見つけたのは、たくさんのこころトキメクものたちだった。

綿生地のニットパンツや天竺素材の黒の厚手の長袖ワンピース、
そしてパラダイスのように終始ドキドキ楽しかったチャイハネには、
ゴールド箔のセージグリーンやラズベリーレッド(命名はわたし)のスカート、
boho styleのレトロなイラストがペイントされたシャツワンピースなど、
ハートを射抜かれたフクたち。

ほかに、3 coins plusでは
わたしの部屋の、道路に面した窓に下げられそうなインド製の刺繍ガーゼカーテンや
漆や蜜蝋で塗られた天然木のおはし、
そしてコットン素材のランドリーバッグなどに出愛った。

けれど今回はDAISOでA4サイズの無地ノートを2冊、買ってもらった。

A4のノートってなかなかなくて、今まではA5を使っていたから、楽しみ。

いつか、好きなようにショッピングできるように、わくわくしたものを残しておきたかった。

お昼ごはんはわたしの食べたかったインドカレーを食べて、ラッシーを飲んだので満足。

そのあと、せっかくだから近くの海岸へ行った。

大きなアワビなど、きれいな貝がたくさん落ちていて、みんなでたくさん拾ったり、カニやヤドカリ、ヒトデを見つけて観察したりした。

靴下を脱いで海に入ると、海のなかには、もっといろんな貝があって、水のなかを歩くときに波打った水が虹色の光をつくって、宇宙の宝ものに夢中になった。




そんなわたしを見て、一番上の中2のお兄ちゃんは、おばさんを"こども"だと思ったらしかった。

ハワイアンズはほんとうに楽しかった。

"みんなが解放されて陽氣"な感じが南国そのものの空氣で、とてもよかった。

ウォータースライダーにみんなで乗って、水しぶきに歓声をあげたり、勢いでひっくり返ったりするのもただ楽しかったし、
流れるプールでプカプカ浮いたり、プールでバレーをしたりして、一日中水に浮いたり流されたりしていた。

一番小さいひまは、プールに足がつかないので、浮き輪に乗せたり、みんなで抱っこしたりしながら、からだぜんぶを使ってバレーをしていた。

ウォータースライダーも、最初は怖がったけれど、わたしが先に滑ったり、浮き輪を掴んであげたりしたら、安心して楽しんでいた。

フラダンスは見れなかった(バレーをしていたらはじまっていた)けれど、春休み限定らしいサーカスショーみたいなものを見ることができた。

空中に浮かんだ男女がピッタリと寄り合って舞うパフォーマンスが、男と女の統合を表現しているみたいで美しかった。




子どもでいられる時期は長くはない。

こどもには期限がある。

だからこそ、尊い存在だと思う。

"恥ずかしい"って壁をつくらずに、あなたはあなたで、いつまでも正直でいてほしい。

思っていること、こころのなかで感じている声を、そのまま出してくれる子どもの存在は、宇宙の潤滑油。

わたしたちは、ありのままで愛される存在だということを教えてくれている。

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