【シャニマス】彼女達はとべない【ノクチルコミュ考察】
「行きたいから、行きたい」
そういう風に海を目指した4人の少女達。海に行って、花火に向かって叫んで、『あの花のように』と始まったノクチル。そんな4人の日常は、代わり映えもせずいつもの4人のまま---
・『船』とノクチルについて
原作と言ってもいいであろう『海に出るつもりじゃなかった』においても4人の子供達が出てくる。その4人が手に入れたものが自分達のヨット、そのヨットに対して大事に扱いましょうみたいな意味で結成される【ウォーカー責任有限会社】。その有限会社内での役職が、作中に出てくる船長や航海士、AB 船員やボーイとなっている。つまり、ごっこ遊び。作中でそう言われているのがこの船員ごっこだ。彼らは湖の中の島の周りでキャンプをしながら、自らを海賊だと語る少女達と出会うことになったりする。
『海に出るつもりじゃなかった』では、父親の出迎えの為にウォーカー一家が海辺の町に居た時に出会った青年の船に乗った4人が、ひょんなことから青年がガソリンを買いに行ってる間に流されてしまう様を描いている。
霧の中で流されていく船と4人の兄弟の葛藤や奮闘を描くのだが、霧というのはおそらく前回の天塵からはっきりとしていないアイドルそのものに対する描写に重ねているのだろう。4人の奮闘はそのままノクチルに重ねられるという事だ。
・『うみ』について
原作とのとりあえずの関係性は置いておき、今回私が言及しなければいけない部分。それがこれだ。
エンディングの【うみを盗んだやつら】と言うところ。また、海がひらがなで出てきている。(詳しくは上記の前回記事も是非)
しかし、作中では海と言う単語は漢字で出てきている。では、今回のうみは一体…?
コミュを読んだ方も気付いていると思うが、明らかにおかしい読み方の個所が1か所あった。それが
ここの「小さな湖で」の湖の読み方は うみ だ。
この部分の意図は円香も語っていた事である。
ここが何を言いたいのか。それは
本人達が思えば、世界はどんな風にでも捉えられる
という事かもしれない。アイドルと言うものに対する価値観ですら、だ。
コミュ中で小糸が見せたPへの態度、事務所内のココアを勝手に飲んでしまった事への謝罪。他の人が飲んでいるのを知っているのにこのような態度をとった小糸。小糸自身も、まだアイドルと言うものになり切れていないと思っているのだ。
そしてPから掛けられた言葉もあった。小さな事でも、仕事として意識して欲しいという事に関して。本人達がこれはアイドルとして気にする必要はないと思っている事がいくつかあったのだ。
自分達がアイドルとして自覚する為の≪何か≫が足りなかった。
ここで話を戻すと、エンディングのうみがひらがなの理由。それは前回の天塵の考察が合っているという前提にはなるが
≪今≫の時点で手に入っていない、もしくは達成されていない、既に放棄してしまったものがひらがなになっている
これに従って変換されていると思われる。
しかし、天塵で既に4人は海に辿り着いている。では何故またひらがなで出てきているのか。それは今回モチーフになっている【海に出るつもりではなかった】の子供達が、湖を海だと思ってごっこ遊びをしていたというあらすじにある。
湖は閉じた世界の事、海は開けた世界の事、ごっこ遊びがアイドルだと仮定するのならノクチルの4人が自分達のあの空間こそがアイドルとしての姿だと思っていたという比喩になる。だが小糸が自らがまだアイドルではないとしていた描写がある以上、それが良いと思えない要素もあるのだ。
それがコミュ中で何回も出てくる、「どうなりたいのか」という疑問。それの答えがノクチルには欠けている。4人でありのままに居ることがアイドルであるという思考と、そのままではアイドルとは言えないという思考が混在している状態。それを打破する思惑で語られたのが、Pの優勝してこいと言うものだった。
コミュの最後に、意味は無かったと語られるこの指令にはどんな意味があったのか。それは、【4人で1つの物事を成し遂げろ】という事だ。アイドルとしてカメラに映る事よりも、勝つことが大事なんだと思うことに意味を見出してみろという事だ。周りのアイドル達が少しでも目立ち、爪痕を残そうとする舞台でただ自分達の自己満足の為に優勝を奪い取りに来た4人。まさに【大海に出て、荒らして強奪する海賊】そのものだ。
アンチテーゼであり、自己満足であり、いつも通り。これがノクチルが今アイドルとして存在している状態である。アイドル業界という海に辿り着いてすらいなかった4人が、自分達なりに『うみ』に挑んだ記録だ。
今回の事で4人は何かを手に入れたのか?おそらく何も手に入れていない。でも、うみを盗む為にノクチルという船は出てしまった。出るつもりじゃなかったのにだ。前回はやっと始まり、今回は思わず踏み出してしまった。
2回もイベコミュやったのに遅くね???
でもこれがノクチルだ。感謝祭のコミュを見る限り、きちんとファンはついてきている。アンチテーゼとして存在している彼女達をゆっくりと見ていろという事なんだろうか。
高山……
うみ に辿り着き、うみ を奪った彼女達。
・地球上に居なかったって言うあれ。
そういえば、年越しの瞬間にやってたあれ。
これ、飛んだのに年末特番の事皆が気になってしまってるんですよね。飛ぶ前の世界から、遺恨を残しているものがあるんですよ。これについては2通りの解釈がある。
・飛べなかったから、ほんとの世界にならなかった。
・飛んだけど、全てが消えなかった。
これ自分は前者だと思っていて、ノクチルとしてのほんとの世界は目の前のチャンスに興味を持たない事ではないという事だと思っています。
前者だと思った理由はもう1つあって、
「ピース・オブ・エイト」はインコが運んできた世界を手にする者たちの言葉である。アイドル世界の海に出て、ノクチルと言う海賊が唱えたピース・オブ・エイト、少女達はもう一度ほんとの世界を求めて飛んだのだ。でも辿り着いた先は所詮は海。空は未だ遠い。
Pの様子を見る限り、きっとほんとの世界になったのかもしれない。4話のタイトルの『汽水域にて』というものの汽水域とは淡水と海水が交わる個所の事である。どうぶつの森でサケが釣れる場所だ。
サケと言えばそう、作中で雛菜がインコに言わせようとした言葉もシャケだった。シャケの特徴とは何か。それは、淡水(川)から海へと出て行って成長するという事だ。汽水域を出て海に出た4人は、成長をしそうな感じだ。
しそうな感じって。
なんでこんな表現かって、天塵の時から彼女達を取り巻く環境変わってないんですよね。何かを沸かした訳でもないし、何かに認められたわけでもない。本当に自己満足なんですよね。でももう船は海に出て、帆を広げて風を待っている。『しかし、巻き戻ることはない』なんですよね。船の名前はノロマ号だし。
自分達がアイドルとして自覚する為の≪何か≫が足りなかった。
これ、勝ってないから皆きちんと見つけられてないですからね。小糸があるなら知りたいって言ってるくらいだし。本当読めないですよこのユニット。2回目のイベントでもっとドカッと何かが変わると思ったらこれですし。むしろ実際に番組を見て、カメラを集めたアイドル達を応援して、完敗だと言ってるんですから。ファンじゃん。
これはアイドルマスター全体で見ても大分異質なんじゃないですかね。アンチテーゼとしての立ち回りが凄い様に思える。
・狂いそう
ていうか、何食わぬ顔で各家庭の情報ドバドバ出してきてるんですかね。雛菜の家庭の感じとか、家の距離感みたいなもんとかさ…。やは~じゃないんだよ…。なんか透の家が相変わらず集まる場所として気楽に指定されてる感じとか見て中学時代の小糸との関係尚更気になるしさ。
しかも前回の天塵が『あの花のように』に繋がるとしたら、今回のやつ『いつだって僕らは』に繋がる様にしか思えん。
踏み出したストーリー おぼつかない足取り
迷って遠回り でもいいの
手と手ををほら(重ねていこう)
気持ち全部 (ぶつけてみよう)
みんなが一緒なら知らなかった世界さえ見えるよ
迷って遠回りでもいいの。ねぇ…。
・あとがき
まとまりませんでした。もう書けないです。少ししたら加筆するかもしれません。文句は見えないところでお願いします…。最後にテーマソング(個人的)載せときますね…。