5才の君へ
君は自分を囲んだ檻に背中を預けているね
そうやって家庭の中の不和を見ている
今からは君に酷いことばかり起きるよ
君は黙りこくって耐えるのみだ
体と心が潰れるほどの痛みにも
君は声をあげない
君に味方はいない
誰も君を見ていない
君を守ってあげたい
これから来る嵐から逃がしてあげたい
私は柔らかい毛布で君を包んで
どこかのんびりできる安らかな場所に運んであげたい
5才の君へ
君の味方は私だよ
未来の君だよ
私は君の未来
大丈夫 私がいる ずっと君を見ていた
君が誰にも見せないように咽び泣いたことも
自分がとんでもなく汚れてしまったと唾棄したことも
恥に息を詰めながら生きてたことも
私は知っている
大丈夫 大丈夫 君は綺麗
未来から君へエールを送り続けるよ
君を信じているよ
自分を救うのは自分でしかありえない
だから君も未来の私を感じていて
5才の君を後悔させないように生きているから