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昔の脚のスクラップブックから7
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当時、脚の写真の部分をクローズアップレンズで複写して遊んでいた。部分を複写するということはちょっと覗き趣味的な淫靡な感覚が伴う。複写すると粒子が荒れたり、ボケたり、さらにプリントに傷をつけてそれを複写したり、様々な複写を試みた。そうすることで、元の写真とは異なるエロティシズムが滲み出てくるように感じた。それらの写真をコピーして写真集を想定してスクラップ帳にレイアウトした。体の部分である脚の写真の部分をさらに複写したので「Fetish by Fetish」というタイトルを付けた。これを元にしてコピーで写真集のダミーを作り、ダメ元で出版社に送ったら、意外にも写真集にしたいという返事をもらった。モノクロ1色印刷で紙も判型も書籍の仕様で写真集としたら物足りなさを感じたが、ページをめくると延々と脚の写真が続くマニアックな写真集となった。最終的にタイトルは脚を蒐集した写真集ということで「レッグ・コレクション」にした。