勝手に見守ってる親子~その2~
大丈夫かなぁとすれ違うたびに心配していた。
それが梅雨に入るころ、女の子とお母さんが手をつないで、保育園に向かうようになった。
手には、菓子パンやジュースを持って、食べながら。
日によっては、「あるけない~」と泣いて、身体の小さなお母さんがおんぶしたり、抱っこしたりしていることも。
朝から本当にお疲れ様~と見守るしかできなかった。
秋になり、歩くことにも慣れたのか、笑顔でお母さんとおしゃべりを楽しみながら歩くようになった。
そして、手に持っているものは、時々ラップにくるまれたおにぎりになった。
おせっかいなのはわかっているけれど、これから成長するこどもにとっては、砂糖の塊よりおにぎりの方がいいと思う。
年長さんになってもベビーカーで、朝ごはんも食べずだったけれど、きっと保育園の先生が根気強くお母さんに伝えてくれて、お母さんも頑張った結果だと思っている。
勝手に見守って、勝手に成長を喜んで、その裏にある保育園の先生方を思い浮かべて、なんだかしあわせな気分になって、職場に向かっている。
勝手な見守りもあと数ヶ月だろうなあ。
1年生になったら、すれ違うことはなくなるんだろうな。