レベルファイブ年代記 2008年
レベルファイブの2008年の年譜です。
次年度以降もどんどん追加していきます。
2008年1月
2008年1月13日 次世代ワールドホビーフェア初出展。
2008年1月13日、19日、20日、27日、2月3日に開催の第27回ワールドホビーフェアにレベルファイブは初出展を行なった。
出展タイトルはイナズマイレブン。
レベルファイブはこれ以降、ワールドホビーフェアに頻繁に出展するようになる。
2008年1月15日 博多の森球技場のネーミングライツを取得し、名称をレベルファイブスタジアムに。
契約金は報道によれば年3150万円とのこと。
レベルファイブは契約更新を2020年2月29日まで行った。
なお、2020年2月29日をもってレベルファイブの「博多の森球技場」のネーミングライツ(命名権)は満了となった。
これにより、2020年3月に「レベルファイブスタジアム」の名称は消滅。
後任のネーミングライツはベスト電器が取得し、「ベスト電器スタジアム」となった。
2008年2月~4月
2008年2月8日、19日、22日新卒対象の会社説明会 開催。
東京・天王洲 銀河劇場 、大阪・松下IMPホール、福岡・都久志会館にて開催。
なおここで発表された売上実績によれば、この時点での第9期までの売上は36億であり、売上実績は右肩上がりである。
2008年5月~6月
2008年5月15日 イナズマイレブン 月刊コロコロコミックにて漫画連載開始。
なお、日野社長はイナズマイレブンに関しては、「どこと組むのがベストか」を徹底して考えていたため、小学館のコロコロコミック以外と組むことも考えていた。 週間少年ジャンプかな?と思って集英社にも訪れたという。
2008年5月27日 『レイトン教授と不思議な町』のモバイル版を、NTTドコモのP906i(パナソニック モバイル コミュニケーションズ製)にプリインストール決定を発表。
モバイル版にはDS版にはないオリジナルのナゾもあった模様。
2008年7月
2008年7月12日、13日、21日 「第28回次世代ワールドホビーフェア」出展。
「イナズマイレブン」を出展。
「RPGパート/試合パート」をプレイできる試遊台と、「通信対戦」が楽しみる試遊台が設置された。
2008年8月
2008年8月22日 イナズマイレブン 発売。
40万本出荷を達成。同年10月にアニメが放送され、大ヒットする。
2018年7月現在、イナズマイレブンのゲームのシリーズは国内外累計出荷本数800万本以上を記録している。
2008年9月
2008年9月26日 「LEVEL5 VISION 2008」開催。
東京国際フォーラムで開催。
数々の新タイトルや新たな試みを発表した。
発表タイトルや試みは以下を参照。
2008年9月26日 二ノ国 発表。
当初は2009年発売予定であったが、2010年12月発売に延期された。
2008年9月26日 ダンボール戦機 発表。
当初2009年発売予定であったが、とにかく延期し、最終的に2011年6月発売。
大幅延期の理由としては、当初のコマンドバトル形式から製品版のアクションバトル形式への大幅なゲームシステム変更やLBXのデザイン変更等が理由と思われる。
なお、「LEVEL5 VISION 2008」初発表時のダンボール戦機のビジュアルデザインは完成版とは色々異なる。
アキレス、エンペラー、カズとジンのデザイン、完成版未登場のLBX等。
ハンターは当初はジンのLBXだった。
個人的には当初のLBXデザインはイマイチなので、完成版が良いと思う。
2008年9月26日 うしろ 発表。
PSP、モバイルで2009年に発売予定であった開発中止ソフト。
テーマソングが作られるほど気合いが入っていたようだが…。
なお、この作品は後に小説、漫画が出版されており、開発中止ソフトとしてはまだ幸運な部類と言える。
2008年9月26日 ゲームポータルサイト「ROID」発表。
当初はPCと携帯両方で対応する予定であったが、PC版はリリース中止となっている。
また株式会社NTTドコモと株式会社エンターブレインが正式協力し、エンターブレインはサイト内で専門情報誌を発行する予定があったという。
2008年9月26日 イナズマイレブン2 脅威の侵略者 発表。
テレビアニメ放送開始前にゲームの続編発表というスピード展開である。
2008年9月26日 イナズマイレブン ブレイク! 発表。
DSの初代イナズマイレブンを据え置き向けにアレンジしたゲームだった模様。対応機種不明。
なお、この作品はイナズマイレブン ストライカーズに企画転換した模様。
2008年9月26日 新レーベル「FRAME(フレーム)」を設立を発表。
レベルファイブと株式会社アップフロントワークスが共同でレコードレーベル設立。
なお2012年10月からアップフロントワークスからエイベックス・エンタテインメント株式会社に移籍している。
2008年9月26日 ATAMANIA(アタマニア)シリーズ、「多湖輝の頭の体操」、「スローンとマクヘールの謎の物語」 発表。
DSで後に予定通りリリースされた「多湖輝の頭の体操」は当初から全4集発売予定だった模様。
2008年9月26日 レイトン教授と死鏡の館 発表。
携帯コンテンツ向けのレイトンシリーズ作品。
シナリオはモバイル専用で、グラフィック、音楽ともに本作のために新規で制作されたという。
2008年9月26日 レイトン教授劇場アニメ制作決定発表。
2009年11月に公開された「映画 レイトン教授と永遠の歌姫」の制作決定。
なおこの映画は、外部からの実写映画の企画(2007年8月に発表)が転じて、アニメ映画に落ち着いたものだそうだ。
2008年9月26日 「レイトン教授モバイル」発表。
オリジナルのモバイルコンテンツが楽しめるiモード公式サイト。対応端末はFOMA 903iシリーズ、703iシリーズ以降、料金は月額315円だったようだ。
2008年10月
2008年10月5日 テレビアニメ「イナズマイレブン」放送開始。
アニメが大ヒットし、その影響からゲーム売上も増加、2作目の脅威の侵略者は100万本以上販売する大ヒットを記録することになる。
イナズマイレブンのアニメ制作は決して順風満帆ではなく、この頃はゲームとアニメのセッションの多くはアニメサイドがゲームを題材としてオリジナルの作品を作るのが主流であり、アニメ制作に関しては門外漢のレベルファイブサイドとアニメ制作サイドで衝突が発生していた。
アニメ制作に関しては門外漢のレベルファイブサイドが、子供受けするアニメ制作のノウハウを知らないであろうにアニメ制作の主導権を握り直接アニメ制作をコントロールするのは、アニメ制作側からすれば不安、アニメ側の事情も知らないのに一々口出ししてくるでは衝突は当然だろう。
しかし、日野社長直々に最前線で協力して働いたことや、この方式で制作すたアニメがヒットしたこともあり、日野社長のL5サイドとアニメ制作サイドは信頼関係を築くことに成功する。
なおイナイレのアニメ制作ではアニメをゲーム内容に合わせてもらうのとは逆に、ゲーム内容をアニメに合わせて変更するケースもあった。
例として、アニメサイドから「特訓もしてないのに、技が突然出てくるのは変」という意見から「ゲームの方で地下修練場を作る」ということでイナビカリ修練場が出来た。
またイナズマイレブンはゲーム売上は好調だったものの、玩具などのキャラクターライセンス商品などの売れ行きは今ひとつで、「レベルファイブは儲かったかもしれないが、製作委員会は赤字だ」と製作委員会メンバーが発言したという。
その反省から、ダンボール戦機では玩具展開も強化している。
この発言は裏を返せば「玩具などのキャラクターライセンス商品は売れ製作委員会は儲かったかもしれないが、ゲームは売れなかったのでレベルファイブは赤字だ」ということも起こりうるということだと思う。
個人的にはダンボール戦機、スナックワールドがそれに該当していると考えている。
というのも、ダンボール戦機はW期に33億玩具が売れたにも関わらずウォーズで展開を終了したのだ。
バンダイがウォーズのアニメをクリスマス商戦を逃す形になる2013年内アニメ放送終了日程組むとは思えないので、ダン戦はゲームが売れなかったためレベルファイブの意向で終了したと思われる。
https://www.bandainamco.co.jp/cgi-bin/releases/index.cgi/file/view/8304?entry_id=5824
もっとも、ダンボール戦機ウォーズは2012年夏にアニメ制作が動き出した辺り、急遽企画された作品のようなので、個人的には「当初ダンボール戦機はゲーム売上面からWで終了させる予定だったが、ある理由で急遽ウォーズを制作した」と考えている。
詳細は2012年のレベルファイブ年代記に記載したい。
なお、クロスメディアタイトルは妖怪ウォッチの初期投資(ゲーム第1作開発費+アニメ第1シーズン制作費+宣伝費)7.5億から、他も同じ位コストがかかっていると思われる。
しかも内訳を見るに7.5億は年間維持費なので、小さな会社のレベルファイブが失敗即切りは止むなし。
2008年10月6日 レイトン教授モバイル 事業開始。
2008年10月9日〜12日「東京ゲームショウ2008」出展。
「レイトン教授と最後の時間旅行」と「イナズマイレブン」がプレイアブル展示、「二ノ国」と「ダンボール戦記」のオブジェクト展示、シアターコーナーでの映像出展が行われた。
なお、このイベントでクローズドシアターを観覧すると,「レベルファイブ・プレミアム秘密ディスク~あのうわさのタイトルの秘密映像がここに!~」付きのパンフレットがもらえた。 詳細は写真を参照。
2008年10月23日 レイトン教授と不思議な町 フレンドリー版 発売。
オリジナルとの変更点は、『週刊ナゾ通信』で配信されていた問題を収録、漢字にふりがなを追加、一部の問題文を修正等である。
2008年10月28日 レイトン教授と死鏡の館 配信開始。
2008年11月
2008年11月27日 レイトン教授と最後の時間旅行 発売。
シリーズ3作目も国内87万本、海外197万本販売する大ヒット作となった。
2008年12月
2008年12月25日 白騎士物語 -古の鼓動- 発売。
国内34万本販売と、そこそこのヒットを記録。なお主題歌、エンディングの作詞を日野社長自らが手掛けている。
この白騎士物語から、日野社長は作詞をポツポツ行うようになるのだが、2019年末の妖怪学園Yから積極的に作詞活動を行うようになる。
特にメガトン級ムサシは挿入歌をほぼ全て作詞している。
全体的に日野社長の作詞は出来が良いので、もっと評価されて良いと個人的には思う。
参考・引用資料
参考・引用資料
「日本ゲーム産業史 ゲームソフトの巨人たち」
「ファミ通 2018年11月8日号」
「イナズマイレブン誕生物語」
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