日経記事 「米大統領選、Z世代が決める未来「テイラー」頼みの先へ」 2024年5月1日
11月5日米大統領選、民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領が争う選挙戦は、1990年代半ば以降に生まれたZ世代の有権者4000万人を中心とした若年層の動向が勝敗を左右する、という記事。
ここでまずは米国大統領選の仕組みを確認したい。5月1日日経記事の、「よくわかる米大統領選挙 仕組みや日程を解説」およびその他WEBサイトを参考。
大統領選は4年ごとに実施し、投票日は11月の第1月曜日の翌日の火曜日。
有権者は希望の正副大統領候補を選択するのだが、その選出方法は各政党の「選挙人」を選んで投票する、という間接的なやり方。大統領候補を出す各政党は自党を支持する様々な人(引退した政治家、活動家などなど)を選挙人に選出する。
各州の選挙人の数は連邦議会の議員の数に基づく。連邦議会の上院は米国50の各州に2名ずつで計100名。下院は各州の人口に応じて議員数が決まるが合計435人。これに首都ワシントンの3名を追加し、合計538名となる。各州で有権者はこの538名の選挙人を選ぶ。
各州でどちらの政党の選挙人が選出されたかをカウントし、最終的に過半数の270人を獲得した方の政党の候補が当選、というわけである。
ただし実際には選挙人が選挙団投票を行い、正式に大統領が当選、というプロセスを踏む(すでにどちらの政党の選挙人が多いか決まっているので実質は11月時点で決定したも同然)。
さて話を最初の記事に戻す。1990年代半ば以降に生まれた人々がZ世代に該当するがその数は4000万人。有権者としては全体の17%を占めるという。
これら若年層の動向が勝敗を左右する時代になってきているわけだが、かの有名な人気歌手テイラー・スウィフトがこの世代の心をガッチリと掴んでいる。彼女が青、と言えば、ファンも青、と言う可能性が高い。
誰にも媚びそうになさそうなトランプ氏でさえ、次の通りである。「トランプ氏は警戒を隠さない。在任中に音楽配信サービスの著作権保護を強化する制度をつくったとSNSで誇示し「彼女(スウィフトさん)が大金を稼げるようにした男に不誠実であるはずがない」と釘を刺す。」
トランプ氏が哀れ、というよりは、スイフトさんの影響力が凄すぎる。。。
大統領候補を選択するための判断基準は多数あるが、そのうちの一つのトピックは「人工妊娠中絶を禁止する」か否か。女性の権利の問題でもあり、命の重さの問題でもある難しいテーマだが、敬虔なキリスト教徒か、リベラルな考え方、でも選択が分かれそうである。
どちらが勝ってもおかしくない大統領選挙戦は、大きな関心を持って今後も日経の記事を追っていきたい。