見出し画像

臨床心理士養成大学院での生活   

背中がいたのは、某大学の臨床心理学の研究室でした。かれこれもう10年前。

構成員は、修士課程が30名、博士課程が、40名程度。合計で70人ぐらいですね。
それに加えて、教員が8名ぐらいで、中には精神科医の先生もいました。

とにかく、ものすごく大所帯でした。

指定大学院によっては、修士課程の学生が3名、M1とM2を併せて5名とかの所帯であることもザラなので、やっぱり多いと思います。


今から考えると、学部の70名程度の講義でインテークカンファレンスを毎週していたということですが・・・。サイズ的には、カンファレンスではなく「講義」でした。

M1の頃は、70名いる教室に入るだけでその雰囲気には圧倒されました。部屋に足を踏み入れた瞬間、あまりに人が多くて「なんじゃ、これは・・・」と息が詰まりそうだったことをよく覚えています。

カンファレンス中は、発表者やケースに関して自分の意見や疑問を言う雰囲気ではなかったです。

とにかく、沈黙が長く、静かに黙って考える時間が長かったです。これだけの人数がいると余計に話せないですね。

ただ、難しいのは、「発言さえすれば良い」ということではないということです。

発言する前にしっかりと考え、ケースについていろいろな方向から検討する癖をつけられたのは、この場だったように思います。

それは、今でもケースやクライエントについて考えるときの自分の原点であるかもしれません。

先生達もあんまり不要な発言をしなかったので、こちらも注意深く聞いていたように思います。中には、長くお話をされる先生もおられましたが、それはそれぞれの個性ということで(^^:)。

もちろん、自分の考えを言葉にし、「考え」だけが一人歩きしないよう、臨床の実践と照らし合わせて検証するプロセスも必要です。

ただ、それは、丁寧に毎週スーパービジョンを受けたり、グループスーパビジョンを受ける中でやっていったように思います。

すみません、話を戻します。

いやぁ、しかし、人が多かったです。

臨床心理士の指定大学院を選ぶときに、大所帯の院を選んで良かったと思えた一つは、博士課程の大学院生が多くいて、一緒にケースを担当できたことでした。

いわゆる母子併行面接も、先輩達と一緒にやりました。先輩が、親面接で、自分が子ども面接を担当するというパターンが多かったですね。

正直、教員と一緒にやるのは、難しいです。

だって「先生」ですからね・・・。。

先生は何かを「教えてくれる」人で、言われたことになかなか反論したり、違和感を伝えることができない。

だけど、先輩というちょっと上の人だと、まだ、言いやすかったです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?