起業をして良かったのか?という問い
良かった・良くなかったは結果論であり、置かれている現状によって答えは大きく変わるでしょう。ただ、現時点での僕のフェーズ(起業してから1年半)において、その答えは明確に「Yes」です。
大きく2つ理由があります。これまでを振り返りながら書いてみたいと思います。
①余白を持つこと
これは「起業したからできる」「会社員だとできない」という話では全くありません。あくまで自分の特性として「仕事は詰め込めるだけ詰め込んで、自分の影響範囲を広げないと」とか「カレンダーに空きがあるのは仕事をしていない証。やることは山ほどあるんだから、自分で見つけに行く。そんな主体性や当事者意識が大事だし、そんな気概でやらないと仕事を任せてもらえない」こんな思いが奥底にあった(というか染み付いていた)のがそもそものキッカケです。
とはいえ、当時は当たり前だと思っていたし、そんな働き方を周りに強要していた側面も少なからずありました(マネージャー時代のメンバーには目も当てられません。すいません)。
特にマネージャー業務だと何かとMTG時間が多く、ふとした時に「自分は新しい発想ができているのか?」に疑問が湧いてきました。
言い換えると、自分の思考パターンがいつの間にか「ルーティン化」してきていました。
これはまずい……。特にメンバーとの1on1の時にふと同じことばかり言っている、いわゆる「おっさん化現象」に陥ってしまっている自分に絶望感があったことは今でも忘れません。
あまりにも目の前が忙しくて、新たな思考パターンを生み出す余裕もなければ、それを受け入れるキャパシティもない。社内の情報にアンテナを張り巡らせ、自分の引き出しを増やしていくことに躍起になり、世の中全てが「こういう考え方をすべきだ」と極めて近視眼的な思考になっていたと思います。
特に営業組織であれば「このやり方が達成への王道だ」「成果を残すためには、まずアクション数を増やさないことには始まらない」このようなことあがある種「洗脳的」に、そして日が経てば経つほど「カルチャー」として組織へインストールされていきます(決してこれが悪いと言っているわけではなく、強いチームが作られる源でもあります。僕自身も過去2社で大変良い経験をさせてもらったと感謝しています)。
下記のnoteにも書きましたが、お客様にもっと貢献したい!という思いで起業という決断をしたので、自分の思考パターンは「過去の栄光」として積極的に捨てるべきで、謙虚に学び直していく必要があると考えていました。
大変有難いことに、独立初期から複数社のお客様と取引をスタートさせていただいたので、1日予定がガラガラですみたいなことはなかったのですが、自分のスケジュールに意図的に「余白」を作ることができたことで、これまでとは違った考え方ができるようになったと思います。
何気なく過ごしている普段の生活をふと見つめ直して偶然に気付けるようになったり、時間があるからあえて回り道をしてみてじっくり観察してみたり、日々流れてくる情報の意味をフラットに考えてみたり。
こんなことは忙しかった時分では、とても出来なかったことでした。
脳内にストックしておく情報を減らしておくこと、常に新しい刺激を取り入れることが自分にとって大切なんだな、ということを気付かされました。
「忙しい」という感じは「心を亡くす」と書きますが、言い得て妙で血の通ったコミュニケーションが僕の場合は出来なくなることが一番嫌でした。
「起業家は24時間365日仕事のことを考えるべき」「大きなビジョンを持って、ホームランを狙うべき」このようなことをよく言われていますが、いろんな生き方があって良いと思うし、他人の人生を生きている訳ではないので、自分の価値発揮ができる領域で生きていくことが大切じゃないか?そんなことを今は思っています。
余白を作ることで、旅先を意図的に増やすことができたことも自分にとっては大きなプラスになっています。「発想力は移動距離に比例する」が正に!です。
②認知を解放すること
noteの題名にも使った「問い」、この二文字が最近は特に大切だと思っています。生成AIがこれだけ普及してきて、人間が価値発揮できることは問題解決よりもいかに問題を発見できるか?だと個人的には考えています。
この「問い」を発見するためには、偏差値至上主義で生きてきた自らの思考パターンを捨てて、間違いや脱線を許容しながら、多くの人の考えを受け入れ、融合することだと思います。
起業をして、会社を設立することや税金の仕組み、お客様と取引をする上で用意しなければいけないこと等、これまでは当たり前に用意されていたものが全くない訳で、正直めんどくさいと思うことも多々ありました(笑)
「有難い」という文字通り、そこに「有る」ことがどれだけ「難しい」か…。そんな思いに打ちひしがれながらも、「効率化」とか「生産性」といった世界とは逆をすることで、人から見れば「無駄」な時間をあえて過ごすことで自分の認知が広がっていったように思います。
人間は変わりたくない生き物ですし、新しい要素を取り込むことの難易度は年々高まっていきます。
ただ独立をして多くの方々・新しい方々と接することができて、確実に認知は広がりましたし、柔軟に世の中を捉えることができるようになったと思います。
現在行っているお客様への支援においても「問い」はとても大事ですし、お客様側の認知を少しでもほぐすことで新たな行動・成果に繋げていただくことが僕の役割でもあるので、僕自身が認知を固定化しないようにしなければいけません。
「問い」を持つことは本当に面白い。まだまだ深めていきたいテーマですね。
今年もあと3ヶ月
3月にnoteを書いてからだいぶ経ってしまったので、直近半年と残り3ヶ月を簡単に書いて締めたいと思います。
4月:関西インサイドセールスラボ発足(関西のISコミュニティ作り、GRANDSLAMさんに全面ご支援いただきながら進めてます。感謝です)
5月:敦賀ツアー(顧問松本さんとLinkedin仲間の皆さんと。最高の時間でした)
6月:久々の東京出張、Salesforce World Tour Tokyoに参加。4ヶ月連続の上海出張も一区切り。
7月:ISラボ2回目開催。結婚10周年でアマネムへ。
8月:町内の子ども会の役員として盆踊りの企画/準備。来年はもっと大変になりそうですが、いろいろ仕込んでいきます。
9月:鳥取ツアー(古民家再生プロジェクトの応援へ。石破首相誕生で更に盛り上がって欲しいです)
10月:2年ぶりに小浜島へ旅行。楽しみ。北海道へ研修にも行くので、新たな思考を得られるチャンス。東京も何回か行く予定で移動が多くなりそう。
11月:関西大学さんで3年目の授業スタート。今年もいろんな学生さんと話せるのが楽しみです。
12月:東京行くことが多くなりそう。子どもの体調にも気をつけないと。
以上です。
最後までお付き合いありがとうございました!
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