鑑賞:スタジオジブリ「君たちはどう生きるか」

いまさらながら、鑑賞した当時に書き溜めたメモを改めてまとめることで、自分の記憶と思考を辿りたいとおもいます。

この作品感想を聞かれたらまず、「とにかく、わからなかった、難しい。」と答えるでしょう。

作品をみている時間ずっと、これはなんだろうと考え続けていました。そして、なにか意味や意図があるんじゃないかと、この作品に価値を見出そうとする自分が愚かだということに気づきました。

塔に潜入して、森に潜入して、塔にたどり着いて、ひとが産まれる世界に行って、鳩が見張る部屋に入って、謎の扉ばかりある廊下にいって、大叔父さんのいる世界に行って…いろんな世界に行き過ぎ。キャラと世界が大渋滞。着いていくことにただただ必死でした。

でもそもそも、プロが人生82年かけて辿り着いた境地など、わかるはずがない。

まるで、わかろうとしている、わかったフリをしようとしている人間を、嘲笑っているのかな、とすら感じてしまう。

ただそんなことも含めて、印象的だったシーンをいくつか、自分なりに紐解いてみます。

息子を産むことができる世界に戻るお母さん。「幸せ」は、ひとによって違うのだと気づかせてくれる。

悪だとおもったもの(鳩の群れ)。これもおなじ世界に生きる仲間だという事実。

起きている事態を、まったく理解していない、お父さん。ひとは、真実をなにも知らない。

いまこのときを生きるわたしも、真実はなにも知らない。だから、わかったフリをするような生き方はせずに、ただただ自分なりの幸せを探してこの瞬間を生きていたい、そう感じた作品でした。

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