努力しても結果が出ない

女子プロゴルフの伊藤園レディース私のお気に入りの渋野日向子プロは残念ながら予選落ちでした。


彼女がパター10本連続で入るまで帰らない練習やっているというのは、ネットで見たことがあります。

その他にも色々とハードな練習しているはずです。

そうでなけば、プロテストに受からないし、ツアーで勝つなんてできないでしょう。


彼女は素質に恵まれているという意見もあるでしょう。

素質があるのは確かです。
しかし、プロの頂点で戦っている人は素質のある者ばかりです。彼女だけが素質があるのではありません。

やはり、努力の賜物なんです。

しかし、今回は結果が出ませんでした(-.-)

ファンとしては残念ですが、結果は出なくても彼女の価値とは無関係です。

応援を続けます。


☆☆☆


さて

成せばなる

という格言があります。

要するに、努力すれば報われる、ということですね。この社会では大原則といってもいい扱いを
受けている格言だと思います。


一理あります。

毎日寝てばかりでは、何の成果も出ないでしょう。

物事をするには何かしらのアクションが必要です。


では、努力すれば必ず結果は出るのでしょうか?


私は30代のころ司法試験を目指していました。周囲にたくさん、同じ志の者がいました。

皆、自分なりのやり方で必死に努力を重ねていました。

やり方が的外れでは結果も出ませんが彼らの大部分は的外れでない努力をしていました。


そういった努力のおかげで、知識や素晴らしい論理的思考力を身につけた受験生がたくさんいました。


でも、彼ら、彼女らの全てが合格したわけではありません。10回以上受験してもかなわず、夢破れて去っていった者がたくさんいます。なぜ、彼があきらめなければならないのか・・・。私には理由が分かりませんでした。


私はそのときつくづく思ったものです。

成せばなるという原則は例外の多い原則なんだな


繰り返しになりますが、何事かをなすときには的外れでない努力は必要です。

しかし、努力したからと言って必ず結果がついてくるわけではありません。


結果がついてくるためには色々な要素が左右します。環境、時代の流れ、そして偶然もかなりのウェイトを占めています。いずれも本人のコントロールできない部分です。


今回は渋野さんの例、司法試験受験生の例を出しましたが、皆さんも思い当たるものがきっとあるはずです。

私は努力の価値を否定するものではありません。

しかし、最近、成果が出ていないのは全てその人のせいである、努力が足りないからだ、勉強が足りないからだ。全てはその人の努力や工夫の不足が原因という風潮が広まっている感じがします。

それは違うと思うのです。

必死になって努力しても報われないこともあるのです。そして、それは本人のせいではないことも多いのです。

本人が本当に考えた、的外れでない努力をしている限り、本人はやるべきことをやりつくしているのです。

要するに、成果が出ない、結果が出ないを全て自己責任にするのは間違っているということです。


☆☆☆


そして、成果が出ないのはその人のせいという考えと、成果が全てであるという考えが結びついているのが今の日本だと感じています。


成果が全てで、成果が出ないのはその人に全て原因があるとすると、成果が出ない人は、ダメな価値がない人ということになっていきます。

役立たずはいらないという考えですね。

障がい者の方や、病気の人、老人、妊娠中の女性などに対する厳しい言動はここから来ていると思います。


☆☆☆


私は、渋野プロの思い切りの良いプレースタイル、女子プロゴルファーには珍しいアスリートのイメージ、そして、何よりも気さくで飾らない人柄に魅力を感じています。

これらは、成果とは全く無関係です。

彼女らしさであり、それが人としての彼女の価値であり魅力です。

成果がその人の価値ではないのです。

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