リーン

私の頭の中を見てください。

リーン

私の頭の中を見てください。

最近の記事

腹話術師のように口を一切動かさず喋る男

    • 二人の関係に嫉妬した時計は、いつもより早く針を進める

      • 欠陥ロボットの居場所

        私は頭の中で作品を作っている。 その最中は、客観的に見れば何もしていないように見える。 意識は一つしかないから、それもそのはずだ。 自分に意識を向ければ、自分の体は止まっている。 多くの人はいつも何かしていないと気が済まないのもので、何もしていない者を見つけると、故障したロボットを見るかのように心配する。 設定されたプログラムに異常はないだろうかと「大丈夫?」と確認行為をする。 一緒の空間にいる人間を見つければ、自身をその環境に溶け込ませるために「今日は暑いね」「

        • 読書感想文『酔歩する男』

          『玩具修理者』を読んだ後は必然的にこの作品にたどり着く。 同僚との宴会後に、1人だけタクシーに乗り損ねた「血沼(ちぬ)」が、「小竹田(しのだ)」という奇妙な男と出逢う。 「小竹田」は「血沼」と親友だったと言ったりそうでないと言ったり、同じ大学だと言ったりそうでないと言ったり、関わりたくないと思わせるような人物であるが、「血沼」はその男の話に興味を持ち、「小竹田」の記憶についての回想が始まる。 「小竹田」と「血沼」の大学時代から現在に至るまでが話され、その中で「菟原(うない

          カラスの運動会

          カラスの運動会

          読書感想文『玩具修理者』

          最近知り合った知人からの勧めで本書を読みことになった。 彼は中学生の頃にふと立ち寄った本屋で本書を手に取ったそうだ。 彼は本を読む習慣はないらしいのだが、本書は売ったり買ったりを3度繰り返すほど手放せない一冊だと言っていて、今も時間があるときに読み返すらしい。 私は、1人の人間をそこまで魅了する本を読んでみたいと思ったし、彼と出会っていなければこの本を読むチャンスもなかったかもしれないと思った。 40ページほどの短編で、文も読みやすいのであっという間に読み終えた。

          読書感想文『玩具修理者』

          台風を入れた洗濯機

          台風を入れた洗濯機

          孤独な先導者

          私たちの視界を遮るように建てられた巨大な壁の中で、10数羽の鳥達が芝生から1本の木に一斉に飛び移った。 群れに近づいた二足歩行の動物を警戒したのだろう。 木に先着した鳥の姿を目で捉えることはできなかったが、最初に芝から飛び立った鳥が先導者となり、他の鳥を安全な木に誘導したのだと思った。 人間にも群集心理があり、誰かが提案した方針、意見に賛同し、安全な場所を目指す。 それが間違っていようが、自分独りではないことに安心感を抱く。 人間は言葉を用いて意思疎通を図るが、鳥達

          孤独な先導者

          自分の身体の中に潜り込むような泳ぎ方

          自分の身体の中に潜り込むような泳ぎ方

          なめらかなサファイア

          なめらかなサファイア

          今日も幸せな自分を作る

          誰もが幸せになりたいと願っている。 多くの人は、幸せは突然やってくるものだと考え、自分では何も行動せずに「何かいいことはないかな」が口癖になっている。 一時的な幸せを求めて、彷徨い、何もない日常は幸せではないと思い込んでいる。 能動的な幸せを知らなければ、受動的な幸せに縋り付き、それが得られなければ忽ち不幸な人間になってしまう。 そんな人は幸せそうな人の日常を羨むだけで、幸せな人は常に幸せであることに気づけていない。 幸せは自分でしか感じることができず、他人から幸せ

          今日も幸せな自分を作る

          恋愛について

          恋愛とは愛と性欲が入り混じったものだと思う。 食物繊維と糖質が総称されて炭水化物と呼ばれるのと同じで、2つのものが1つのものにパッケージ化されていることに多くの人が気づかない。 恋愛と一括りにしてしまっているから、その本質を見誤って、相手を愛することを忘れ、相手に向けられた性欲だけを愛と勘違いし、少しのズレが生じただけでその関係が崩れる。 自分が親や兄弟を愛していたとしても、一種の性癖を除いて、性欲が昂ることはない。 故に人とセックスすることに、相手を愛しているかどう

          恋愛について

          今日の嬉しかったこと 鍋のスープをこぼさずにお皿に移せたこと

          今日の嬉しかったこと 鍋のスープをこぼさずにお皿に移せたこと

          天邪鬼

          人と話していると、自分の伝えたいことと、相手に実際に伝わっていることの違いを日々感じる。 言葉足らずでそれが起きることもあるが、今までそれぞれが見てきた世界と、今見ている世界の見え方が違うのだから仕方がないとも思える。 けれど、会社や学校などの箱の中では、個は集団になるために、他人の考えに合わせ、世界観を無理に交わらせ、規則で縛ったりする。 人々は集団で活動するために自分を偽り、やがて個を失って集団に染まる。 会社で定年まで勤め上げて、晴れて自由の身になった時、残され

          決断したあなたへ

          決断した人は輝いている。 そこに後悔はなく、生き生きとしている。 それが自分にとって悲しく、苦しいことであっても、自分で決めて前に進む。 ふと思い返すとつらくなったり、空元気を出さざるを得ないこともあると思うが、今を真剣に生きていることが、表情や声色から伝わり、他人の目には美しく輝いて見える。 人間の体は走るために作られていると最近本で読んだ。 人間である以上、肉体的にも精神的にも前へ走り続けないといけない。 頑張って決断したあなたを心から応援する。

          決断したあなたへ

          愛は行動であり、人間的な力の実践であって、自由でなければ実践できず、その実践を強制することは絶対にできない。       「愛するということ」        エーリッヒ•フロム

          愛は行動であり、人間的な力の実践であって、自由でなければ実践できず、その実践を強制することは絶対にできない。       「愛するということ」        エーリッヒ•フロム