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#5 卵子凍結決断ーー 自分の気持ちに正直に

卵子凍結の検討を一旦ポイして、
1年が経過した。

おいおい、ポイする期間長くない?
と思った方もいると思う。

もちろん、それまで卵子凍結を
忘れていたわけではない。
何かと日常で思い出すことがあったし、
どうしようかな、ふとしたときに
思っていたこともあった。

早く決断しても助成金が始まるまでに
またクヨクヨするかもしれない。
だからそれまでは考えることを
一旦おやすみした。

それから1年が経ったころ、
ふと23時ごろの情報番組を観ていたら、
東京都が卵子凍結の助成金支給を開始した、
というニュースを見た。

『東京都が行う説明会に参加することが必須。
参加希望人数は想定の何十倍になっている』

なんだ、興味のある人は結構いるんだな。
私はどうしようか。
やりたい気持ちはあるけれど、
クヨクヨして踏ん切りがつかない状態。

いよいよ決断のときが迫っていた。


やりたいランキング、卵子凍結は何位?

まずはお金の面。
セミナーを受けた時の
『グレイス杉山クリニックSHIBUYA』だと、
当時、採卵費用が40万円(税抜)だった。
助成金が20万円と考えても、
採卵時の自己負担は20万円。
(東京都の支給額は費用20万、
毎年2万円×5年の合計30万円)
※詳しくはホームページをご確認ください
グレイス杉山クリニックSHIBUYA

なけなしの貯金を使うしかない。
東京都から助成金が出るのはありがたいこと。

...でも、ちょっとまてよ?
自分の言葉に違和感を感じた。

私、なんで貯金してるんだっけ。
生活のため?好きな旅行のため?
老後のため?将来のため?

いや将来ってなんだ?
卵子凍結は将来につながるものでしょ?
未来へのタイムカプセルでしょ?

もちろん卵子凍結をしたからといって
必ず子供に恵まれるわけではないこと、
ゼッタイなものではないことはわかっている。

でも、可能性が少しでもあるなら
選択肢を自分で狭めるのはもったいない。
諦めたらそこで試合終了ですよ。
未来をちょっと託してみたっていいじゃない?

お金を使わないまま死んだら
きっと悔いが残る。
夜な夜な現れてパートナーを困らせるかも?
(そんなわけないけど)

やりたいことのために使えないお金、
それって貯めている意味があるの?

まだまだ私にはやりたいことが山ほどある。
日本縦断、世界一周、スカイダイビング、
眼内にレンズを入れるICLだって...

そして卵子凍結も。

ああそうだ、私はやりたいことランキン
上位に入るくらい
卵子凍結が「いま」やりたいんだ。
すぐに始められるのは卵子凍結なんだ。

お金はこれから、もっと稼げる!
でも、卵子凍結は「いま」しかない。

自分へのタイムカプセル、
未来の自分へのプレゼント。

凍結した卵子を使わずとも、
いつか子供が授かればそれはそれで結果オーライ!
ミライへの可能性は捨てたくない!

自問自答して頭の中が整理されたときに、
ストンと何かが腑に落ちて、納得ができた。
それと同時にやる気がグングン再爆発。
もしかしたら正当化した、というのが
正しい表現なのかもしれないけれど。

単純だけど、心の方向性が決まるときって
そんなもんなんだと思う。

同僚妊婦の言葉がぶっ刺さる

あるとき、職場で仲の良かった同僚と
ばったり顔を合わせたときがあった。
彼女は数年前に結婚して私よりも3つ年上。

久しぶりに会ったとき彼女は妊娠をしていた。

コロナが流行り、テレワークが推進されていたから、
半年以上は会っていなかったけど
その間に妊娠したそうだ。

このとき、はじめて同僚の苦労を聞いた。

「言ってなかったんだけど、、
結婚してからずっと妊活はしてたんだよね。
30歳過ぎて年齢のこともあったし。
通院のために半休取ったり、
体調整えたり大変だったよ。
別に生理不順とかでもないタイプだけど
なかなかできなくて、精神的にもほんと辛かった。」

明るく笑いながら話をしてくれたけど、
節々の表情からたくさん大変な思いをしてきた、
という感じがめちゃくちゃ伝わってきた。

「おめでとうー!身体大事にしてね!」
そう伝えたとき、心からそう思ったし、
こういう話が他の人とできたのが初めてで
すごく嬉しかった。

彼女なら、私の悩みを聞いてくれるかも。
ふと、そう思って
卵子凍結をしようと思っていることを相談した。
もちろん、パートナーに伝えるべきかどうかや
私が排卵しづらい身体であることも。
(注:現在会社です)
誰かに話そうと思ったのは初めてだった。

彼女の答えはシンプルだった。
「やりたいならやるべき!私だったらやる!
もっと早くに知っていたら20代でもやってたね!」

妊活を経験したから即決できるのかも?
と彼女はまた笑っていた。

「Leeと私の3歳の差でさえ大きいと思う。
新しいパートナーと結婚したわけじゃないし、
自分の気持ちに正直でいい。自分のことだけ考える。
今しかない、やれるときにやっておくべし!」

まるで何かの熱血道場の師匠かよ、
というくらいの力強いセリフ。
この一言がとてつもなく胸にぶっ刺さった。

それそれ!!
私はその言葉がほしかったんだ。
心では「やる」って決まっていたけど、
自分以外の人から背中を押してほしかったんだ。

子供がいない未来になったとき、
パートナー、家族、友人
誰かのせいにしたくない。
だから、今やれることを
私は「いま」やりたい。

一気に、自分の心の謎解きをクリアした気分。

自分の心に正直に決断。
卵子凍結するぞーーーー!!

ビシッと決まった瞬間だった。
(仕事しましょう)

パートナーへ伝える?

妊婦の同僚にも相談したとおり、
『いま付き合っているパートナーに伝えるか問題』
に最後まで悩んだ。

卵子凍結をクヨクヨして
動画をあさって見まくっていた時期、
お付き合いしているパートナーと
話し合った経験者がいないか探したりもしたけど、
なかなか見つからず。

卵子凍結をする理由として
「相手がいない」「結婚の予定がない」
を挙げている方が多かったように感じた。
パートナーとの話について言及されている方は、
私が見た動画の中ではいなかった。

だから、参考までに私の選択を
報告させていただくと、
パートナーに「伝えない」
で卵子凍結をした。

結婚が決まったわけでもないし、
お付き合いがこの先も続くかどうか
そんなことはわからない。
順調に結婚したとして、
子供がほしいねと2人で決めるときはいつ?
何年後になる?
実際に妊活を始めるときは何歳?

そして
卵子凍結をする話を聞いたとき
彼はどう思うのか?

結婚をする気が "ある" 場合と
結婚をする気が "ない" 場合では
彼は全く違う感情を抱くだろう。

私自身が結婚したい!!
という強い気持ちがあれば
「結婚についてどう思っているの?」
「卵子凍結をしたと思っているんだけど」
と自分からグイグイ話をしたかもしれない。

でも離婚経験者としては、結婚に対して
そこまで乗り気ではない状態。
だから、話し合うこともせず、
「自分のために」卵子凍結を決断した。

賛否両論あると思うけれど、私はそうした。

パートナー問題については、
実際に卵子凍結をしていく中で少々弊害が出た。
これについては別の時に紹介しようと思う。

そんなわけで、ついに!
心がスバっと決まった私は、
卵子凍結へ向けて動き始めた。


この記事は卵子凍結・保管への理解向上のため、グレイスバンクの提供でお届けしています
#グレイスバンクnoteアンバサダー

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