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ゆるくないみうらじゅん
みうらじゅんという名前は、ゆるキャラのイメージで何となく知っていたが、本書・『「ない仕事」のつくりかた』を読んでみると、内容はけっこう笑えるけど、どこか修行僧のようだなという印象を受けました。
マイナーで人が見向きもしない分野を追求し続け、それをブームにする。何か権利や利益を取りに行くためにやっているのではなく、楽しいから、気になるから。もちろん最終的には本やCDにするという仕事上の目的はあるんだけど、どかこ修行僧のような生真面目さを感じました。あえて例えるなら、欲の薄い村上隆みたいな?
気に入った言葉がこれ。
映画館で 、鑑賞後のエレベ ータ ーのあたりですぐに 「つまんなかったね 」と 、一言で片づける人がいます 。それは才能と経験がない人です 。映画は 、面白いところを自分で見つけるものなのです。
受動的ではない。与えられたコンテンツでいかに創造的に遊べるか。そこがほんと、凡百の評論家とクリエイターを分けるところですね。すごくすごくすごく気に入った言葉です。
あと、これも。
ブ ームというのは 、この 「勝手に独自の意見を言い出す人 」が増えたときに生まれるものなのです 。そういう意味で 、あらかじめ 「ゆるキャラとはこういうものです 」という理論づけはしないほうがいいのです 。人に誤解されたり 、我がもののように言いたくなるような 「余白 」を残しておかなくてはなりません 。
これって何気に深い。フワッとしたかんじ。科学の知見を広めるとか、デマや噂を広めるとはまた違う、ブームの広げかたを端的に表しているなと思いました。
あと色々あるんだけど、いざまとめようとするとスルッと抜けて行くような、でも興味深い本です。
ぜひ手にとってみてください。
#みうらじゅん #ない仕事の作り方 #ゆるキャラ #本 #ブーム
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