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奇跡が起こる

寝る前にスマホで検索すると
八公山桐華寺という大きなお寺がある。
そして、前のバス停から急行バスで40分ほどで行けるみたいだ。

よし、明日はここに行こ!

本当は安東に行くつもりだった。
いつか行きたいと思っている安東。

大邱に拠点を決めたのも
アクセスがいいからだった。

1日は尚州、1日は安東、そして1日は友達のいる蔚山。
その予定だったけど、尚州行きに結構な予算を割いてしまったので
安東は諦めた。

仕事で早朝起きが癖になっている私は、翌朝も早くに目が覚めた。

コーヒーを飲みながら、ゆっくり準備してバス停へ向かう。

赤い急行バスに乗り40分。
7:30には到着した。

早朝で誰もいない気持ちいい澄んだ気の中を歩いていく。

水の流れる音を聞いてると
落ち着くなぁ〜さすが癸の私。

日本でも、あるあるなのだが…
早朝参りは気持ちがいいけど
社務所的なところがまだ開いていないことが多い。

ここでもやはり同じで
ご先祖様ご希望の先祖供養とロウソクの灯火をしたいと思ったけど

開いていなかった…😅

それでも手を合わせてお願い🙏

ここまで来れたことに感謝。
たくさんのお世話になった方に感謝。
大邱のどこかにいらっしゃるであろう祖父の兄の息子さんの健康。
そして、いつかはお墓参りができますように🙏

長々とお祈りした。

清浄な気とパワーをいっぱい受けて
またバスで帰ってると
今回大変お世話になった大邱のAさんからLINEが入った。

おはようございます〜🎵

(もしかして、何か連絡があったのかも?)

一瞬、期待したけどそれはなく…😅

帰って朝ごはんを食べたら、紹介してくれたよもぎ蒸しをしに行くよ〜と話したら
お店に連絡しときますね、と言ってくれたので
この日のこの後の予定は、とりあえずよもぎ蒸しと決まった。

部屋に戻り、韓国ドラマ(もちろん字幕なし)を見ながら
レンチンご飯とエゴマキムチで朝ごはん食べてその間に洗濯。

なんか日本での日常と変わらんなぁ。とほっこりしながら、出かける準備。

この時も、戸籍などの資料のファイルを鞄に入れた。
重いからといろいろ出してるのに、これは入れていた。

どこで誰に遭遇するかわからんもんね。
口で説明するより見せるのが一番早い。

よもぎ蒸しのお店では、ロッカーに携帯も置いていった。
中に入ると隣の人がスマホを見ていたので、
(あら、持ってきたらよかった)と思いながら、寝っ転がってうとうと💤

その時、何とも言えない感覚。

目の前にあの先祖の女性が出てきた。

正確にいうと、胸から下。
白っぽいチョゴリを着た姿が迫って来た。

瞬間で(あの人だ!)と思った。

グングンと迫ってくる。
何か訴えて来ているのだろうか。

(え?これ、今わたし、心霊体験?怖い?何?)と頭の中でめまぐるしく考えていたが、こういう時に開き直るのが私。

「私はここまで来てやれることはやった!あとは、息子さんが連絡してくれないことにはどうにもならんのよ!いうなら、そっちに言って連絡させてくれ!」

夢の中(?)で私は強めに言っていた。

すると、スッとその女性が消えた。

(顔は見せへんかったなぁーもうちょっと粘ったらよかったかなー)

などと考えながら、
わぁ、私たぶん不思議体験したやん。違うかもやけど〜

半分うとうとの状態でそのまま寝ていたら、フロントで電話が鳴るのが聞こえた。

(この電話、私にかかってきたな)

なぜか、そう思った。

するとお店の方が、起こしに来た。

「携帯電話は?」
「ロッカーに置いてます」
「取ってきてあげるから電話に出て」

ドキドキしてきた。
これは、もしかして…もしかして…‼️


スマホを持ってきてもらい、着信を見るとBさんからも入っていた。

LINEには
「連絡がきました!」と入っていた。

わぁ!きた!

すると電話が鳴り、Aさんから。

「Bさんにハラボジから電話がありました!会ってくれるそうです。大邱駅の近くだそうです。Bさんが仕事の都合がついたので、迎えに行ってくれますから、よもぎ蒸しが終わったら待っててください。」

よもぎ蒸しどころではない。
違う意味の汗が噴き出す。

どうしよ⁈
会えるの?
どうしよ⁈

焦りながらも、私は日本に連絡。
今から会いに行くので、叔父や叔母、母の写真を送ってほしい、というと、現在のヨボヨボのものや、数年前のまだ元気だった頃の写真が数枚送られてきた。

おじさんに会えたら、見せないと。
あなたの日本の従兄弟たちだと見せないと。

ドキドキする。
怖いような、嬉しいような…

迎えに来てくれたBさんにお礼を言いながら、

「どんな様子でしたか?」と聞くと

「喜んでましたよ」と言われ、ちょっと安心した。

やっぱり一晩考えておられたんだろうなぁ。
本物かどうかもわからんし、ネタにしてたかられるかもしれんし、
そりゃ、いろいろ考えるだろう。

ていうか、あのご先祖…すごいな。

言った途端に、電話させたんや!
絶対、あのご先祖に電話しなさい!て言われたんやろなぁ。

不思議、不思議。

私は親戚に会える喜びと
この体験のなんとも言えない不思議な力への興奮で、よもぎ蒸しの後もずっと汗が出ていた。

大邱駅そばの雑居ビル。
お住まいかと思ったら、何かの事務所らしい。

「ここですよ。行きますよ。」

Bさんがドアをノックし、開けた。

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