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呼ばれてる?

祖父のことを調べようとしても
それ以上は何もわからなかった。

想像の世界しかない。
手元にある戸籍を隅々まで見て
年表を作ったりしても、新しい事実は何もない。

たとえ、本籍地へ行ったとて、
何もわからないであろう、ということは感じていた。

祖父が亡くなって75年以上が過ぎ
祖父のことを知る人も韓国にはいないだろう。

そんな諦めから、だんだんとルーツ調べからは離れていく。

コロナが終わり、また韓国へ行けるようになると
嬉々として渡韓した。

ソウル、釜山、慶州。
2年間の我慢が爆発した(笑)

2023年5月
格安航空券のセールで釜山行きのチケットを買った。

今度は釜山から大邱へ行ってみようと思った。

大邱は祖父の兄が亡くなった場所として戸籍簿に記載されていた土地でもある。

何らかの事情で尚州から大邱へ引越したのだろうと思った。

姉も一緒に行くことになり
「大邱って、おじいさんのお兄さんが亡くなったとこやねん」

そういう私に、姉は全く興味を示さない。

「へぇ〜」

確かに50年以上前にそこで亡くなっていたからといって、何かわかるわけではない。

韓国語が話せない私には
近辺で人に尋ねることもできない。

意味ないか…

結局、観光で終わった(笑)

東大邱乗換ターミナルでバスに乗る時、尚州の観光案内の看板を見た。

「ほら、あれ!サンジュて書いてる!
おじいさんのとこ!」

私は意味もなく喜んで姉に言うものの
姉はここでも無関心。

「へぇ〜」

それ以上、話は広がらない。

ある時、私はなんのために韓国に行くのだろう…と考えた。

「好きだから」

韓国語がペラペラ話せるわけでもなく、食べたいものがあるわけでもなく、買い物が目当てでもなく、私はソウルでも釜山でもただ街の中をぶらつくのが好きだった。

何しにのかなぁ…

そんなことを考えるようになった。

その頃、仕事のことでも迷いがあり、ある占い師さんのところへいった。

その方には守護霊や先祖が見えるらしい。

「私の両親ともに幼い時に父を亡くしていて、祖父がいないのでその上の家系がわからないんです。父の方は戸籍を取り寄せたら東京大空襲で焼失してない、と返事がきて
母の方は韓国人だと聞いているんですが…」

そう話す私の肩のあたりに視線をやりながら

「今ね、見ようとしたら、ものすごい勢いで『私から‼️』て前に出てきた人がいるわ」

😱 えっ…

「韓国の人みたい…女性です。私が話したい、て出てきた」

どんな人なのか、イラストを書いてくれた。

黒髪をセンター分けで後ろは結ってるか、垂らしているかは見えないけど、白っぽい韓国式のチョゴリ?ていうのかしら?それを着ている人。

そして、その人の話を伝えてくれる。

「お墓があるって。」

お墓のイラストも書いてくれる。

「そこに来て、こいしてほしい、て。」

それは韓国式のお辞儀。
큰절(クンジョル)だった。

「あ、クンジョル!」と私がいう。

その方は韓国ドラマとかも見たことがなく、そういう韓国文化など何も知らないとおっしゃっていた。

「こんなお墓らしいよ」と絵を描いてくれた。

「ほんでね、そのお墓の前に、何やろ…スナック菓子みたいな、なんかお供えしてほしいねんて。いっぱいお供えしてほしいらしいよ。できることなら、春先かな?そんな季節がいいねんて。」

いろいろ要望があるようです。

「最近は…キリスト教とかが多いんかな?でも、うち仏教やねん、ていうてる」

え?(笑)

「ほんでね、もしお墓が見つからんかったら、日本じゃなくて韓国のどっかお寺で供養してほしいねんて。
灯をあげてほしいらしいよ。」

そっか…日本じゃダメなんか…

そんなことを言われてもなぁ。
どうしたらいいかわからない。

何のツテもないんよー!

その話を姉にすると

「あんた、そら韓国行かなあかんで〜」

いや、ひとごとやな…😅

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