交差点で君を見つけることすら出来ない(2)
私の愛した君たちはと言うと、私の住む街にはもう居ない。最初から居なかったひともいるし、居なくなってしまったひともいる。
だから街中ですれ違うことも、思い出の公園の前を通り過ぎるなんてことも、信号待ちが同じタイミングになることも 絶対に有り得ないのだ。山崎まさよしの「One more time,One more chance」を聴いても全く共感することが出来ない自分の境遇を呪いがちになる。
諸行無常なこの世を、少女だった頃の私は少し淋しく思っていた。変わりゆく君たちを、街並み