50歳手前にして運転免許をとる(前)
まさか、50歳手前で本当に自動車学校にかようことになるとは。。。人生何がどうなるかは分からないと思います。同じ境遇の方の参考になればと思います。
自分は東京で就職、電車生活で、不自由は感じず運転免許の必要性は感じてなく、多少の不便もそんなものだと思い、あんな危険なもの怖くてのれない、一生取ることはないと思っていたのです。結婚し嫁が車と共にやってきて、すっかり、どこに行くにも車になりました。しかし嫁ばかりに運転でずっと言われ免許とってよと10年近く言われ続けていました。嫁は田舎出身で親族一同免許がないことが一人前ではない雰囲気もあり、いずれはと思っていましたが、仕事しながらは自分の性格からは無理だろうなと思っていました。しかしいろいろ諸事情があり、長期休暇となり昔からの懸案事項である運転免許を取得することにしました。
まずは通学可能な自動車学校を見学。できれば目立たず、空いているところ希望。1つ目はなかなかキレイでCAFEみたい。バスは出ているけど、ちょっと遠い。2つ目はずいぶん入り組んだところにある古そうな学校だったのですが、結局休みで見学できず。3つ目はいつも行っている美容院の隣ということで、バスも有り、自転車でも通学可能、となりにスーパーや本屋があるので時間も潰せそう。設備はちょっと昔の学校みたいな感じ。。。値段はどこも同じような感じ。迷うが、、、土地柄で3つ目の学校に決めました。
入所式というのがあるらしい。週に2回意外とこれがタイミングが悪い。もろもろ書類を用意すると来週になって、何日か学科が進まないのがもったいないとか考えたが、後で考えれば大した遅れにはならなかった。
書類揃えて入所式、手続きすると、スピードプランと安心プランの追加オプションを説明された。スピードプランは+3万で優先的に教習予約できるらしいこちらは長期休暇中時間はたっぷりありますので不要。安心プランは+2万で10時間の教習追加が付いてくるらしい。(教習1時間4000円弱なので2万は5時間位)AT限定ならそんなにオーバーしないですよとの受付のおばちゃんの言葉を信じ、追加なしとした。
入所式は学長先生のお話、大まかな流れ、適正検査と進みます。適性検査は同じ柄を探すといったテスト、仕事柄、結構人よりできた気がする。当然ですが若い人が多い(まあ50手前のおっさんからすれば大抵の人は若い)居心地の悪さ感じます。
第一段階で学科10時間、教習12時間。第二段階で学科16時間、教習19時間。先は長い。とはいえ全くイメージは湧いていません。どうなることやら。。50手前の不器用なおっさんは不安ばかり。やたらメモメモ。。
続けてさっそく学科1時間目、学科は順番関係なく受けてよく、授業に合わせて来て受ける感じ。教室は一つで一日の中で第一段階の学科が2−3時間、その後第二段階2−3時間の繰り返し、その間に教習は予約とキャンセル待ちで第1段階は2時間(第二段階は3時間)受けられれば最短3週間位でいけるんじゃないか!!
50手前で運転免許をとるというのは、そうは簡単ではありませんでした。
学科はとりあえず受けていればいいのですが、当たり前ですが教える教官で違いがあります。会社の研修みたいな感じ。基本は動画が用意されているのでそれを見て、教習本みて解説。また動画、解説。ここ試験にでますよ。って感じ。あんまり質問されてって感じではなかったです。延々最近おこった事故の話をする教官や、自分の運転ポリシーを長々と話す教官とかいましたが、概ね聞いていれば大丈夫。
問題は教習でまずこれが意外と予約がとれない、キャンセル待ちも意外と取れない。学科が始まる前にキャンセル待ちしても乗れない、1時間くらいなら待つ気もしますが、2時間はなかなか待てないという感じで、思ったようにはいきません。時間がある自分はいいですが、仕事やバイト、子育てのある人はスピードプランじゃないと大変ですな。
教習で自分の不器用さを思い知ることになります。第1段階は教習所内のコースを使って、12時間乗ります。その中で乗り降りの仕方、エンジンのかけ方、発進、停車、踏切、S字、クランク、方向転換、縦列駐車諸々をこの時間で習います。
嫁の横でいつも運転を見ていたので、他の人より車の感覚はわかるつもりでしたが、いかんせん感覚が分からない。どのくらいハンドル回せばカーブ曲がれるのか?アクセルはどのくらい踏めば、どれから進むのか。車両感覚がわからないから左側の感覚が分からない。内輪差があるからあんまり早くハンドル切ったら後輪が乗り上げてしまう。
あとは体はついて来ない。ハンドル操作で手一杯で、カーブの安全確認がスムーズにできなくて、慌ててしまって確認不十分。車両の位置も中央線によりすぎ、メータ見るとウインカー出し忘れる、とにかく気にすることが多すぎて追いつかない。車両感覚がわからないので停車で寄せるのもよりすぎ、右折、左折を間違えたりとにかく怒られてばっかり。(怒っているわけではないのでしょうが、不器用なおっさんだなと言われているように聞こえてしまします。。。)
教官も毎回変わります。おもったよりは被らなかったですが、人によって教え方が違う、カーブでしっかり減速という人もいれば、あんまり落としすぎないように入ってアクセル踏んで抜けるないと後続がぶつかるとか。喋らない教官もいれば、ずっとアクセル踏んで、はい今ブレーキ遅いとか。どうだこうだと言ってたり、ちゃんと褒めてくれる教官もいましたがとにかく監視されてる、ビクビクする時間です。
あんまり言われると落ち込んで、次の教習うけるのを躊躇してしまうことが多かった。嫁に急かされていやいや通ったものです。多分一人ならもっと時間がかかったでしょうね。
学科はいろいろ教わるのですが、とにかく事故の悲惨さを強調されます。受け終わった頃には運転しないほうがいいのではないかと思ったくらい刷り込まれます。
居眠りとか、聞く態度が悪い人もいましたけど、思ったよりみんな真面目に聞いてました。もっとひどいもんかと思っていましたが。変わった人はいましたが。意外とみんな淡々としてました。
送迎バスは意外と使う人がいないコースだったので、運転手の人に話しかけられました。定年後で週に何回かやってる感じの人が多かったですね。気さくに話しかける人もいましたが、乗るの?めんどくさいな。みたいな人も多くて行けるときは自転車で行くようになりました。
そうこうしているうちに第一段階も学科は終盤、教習は中盤あたりまで進んだところで、父が急に亡くなりしばらく中断になりました。
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