障害児の睡眠不足への対応
私の子供は新生児期から3歳になるころまでは1日に2時間くらいしか寝ていませんでした。とにかく寝ない子で常ににこにこして楽しそうなのだけど寝ないので育ちも悪かったんです。寝る子は育つと昔から言いますが本当にその通りで寝ない子は育たない。
そこで病院で寝れる薬を出してもらっていたんですが逆効果でしたし、「病気の子は大抵みんなそうだから」と言われるだけでお医者さんはなにもしてくれませんでした。そこでいろんな人に話を聞きました。同じ障害を持つお母さんたちも改善方法は知らなかったし、大人になった当事者の人達も「大人になってもずっと困っている」というだけでした。
これは自分で勉強しないと誰も助けてくれないんだ。
そう気づいてから自分で勉強し始めました。
一番効果があったのはアンドロゲン補充療法でホルモンバランスを整えることです。寝るにはテストステロンの量が必要なのです。低緊張の状態なら必ずテストステロンは足りていません。
「低緊張で筋肉が弱い」➡「テストステロンが足りていない」=「目を覚ますホルモンであるコルチゾールが多い状態」=「寝れなくて当然」
ということですね。ケイ素の不耐症があったので病院でもらうお薬に頼ることができなかったので漢方薬を使うようにしました。
うちの子供の不眠がひどかった時の症状は次の通り。
①とにかく寝つきが悪い
②寝てもすぐに起きる
③寝ると体を反り返らせて首肩背中を痛がる
④歯ぎしりをする、寝言を言う
⑤寝ている間に何回もおねしょをする
⑥唾液がねばついている
⑦便がねばついている
⑧体温が低い、足先が冷えている
⑨空咳が出る
⑩何かを恐れたり怖がったりしている
⑪発達が進まない
⑫体重が増えない
夜間低血糖とテストステロンの低下が不眠の原因だとわかりました。
となると、効果のあった漢方薬は3つ。
・麻黄湯(体温が低い時)
これは風邪薬ですがボディビルなどのアスリートにとっては筋力をつけるためのドーピング薬物の1つです。テストステロンの値が実際に上がるのでこれを飲むと確かに眠くなります。
・甘麦大棗湯(寝つきが悪い時、反り返り、歯ぎしりがある時)
これは元々子供の夜泣きの漢方薬です。血糖値をある程度高い状態でキープしてくれるお薬です。寝るためには血糖値が低いままだと絶対に寝れません。理由は血糖値を上げるホルモンであるコルチゾールが目を覚ますホルモンの役割も持っているのです。血糖値が低いとコルチゾールが出ているので低緊張も改善されなければ寝ることもできません。
昼間の低緊張が極端に強いのに夜中は体が硬直していて固いという場合は効果があります。夜の固さが取れて昼間の柔らかさも取れます。
特に甘麦大棗湯は反り返りが強い時に効果があって、甘草の働きで体を柔らかくしてくれます。歯ぎしりにも効果があります。夜泣きのようにギャンギャン泣いていなくてもいつまでも起きているという状態なら効果があります。子供が夜寝ないときに飲む漢方薬は2つのタイプがあって1つが効く人はもう1つのタイプは効果がありません。
くわしくはこちら↓
・温胆湯(唾液や便に粘り気がある時、精神的に不安の大きい時)
これは体の中の粘りを取るお薬(化痰薬)です。甘麦大棗湯も化痰薬の一種ですがこちらの方がスッキリする度合いは強いです。竹茹温胆湯という竹茹の割合の多い処方のものもあります。どちらも効果があると思います。もともとは風邪薬でインフルエンザにも効果があると言われています。言葉の出方がおかしくて同じ言葉を繰り返すとか、精神的に焦っているようで不安を抱えているような時に効果がありました。
ただしこれらのお薬は長期連用ができないものです。酷い時にピンポイントで使うか投薬時期と休薬時期を設定してうまくコントロールする必要があります。
薬ではなく食べ物を使う方法もあります。
これは甘麦大棗湯をベースにクッキーを作った時の記事です。甘草が入っているから長期で食べれないなら、抜いてしまえばいいじゃない?もしくはかさ増ししちゃえばいいじゃない?という趣旨で作ってみたものです。効果がありすぎて現在は封印していましたが、レーズンだけ与えていても効果があるなと思ったのでレーズンパンなどでもよいと思います。
また、グレリンを誘導して徐派睡眠を促すために生姜を使った料理をしました。これは「ショウガ、油脂、ご飯」の組み合わせで食べると寝れるというものです。
生姜は旬があるので、時期によってはあまりおいしくできません。そこで結局我が家では「生姜餃子」に頼ることになりました。
添加物の兼ね合いで沢山食べるとしんどくなります。カゼインとかがよくない。だけど甘麦大棗湯に効果があったのは小麦タンパクのおかげ。だから自家製ガリよりも、生姜餃子のほうがよかったんです。それに自家製ガリはご飯が進みすぎて太りますからね。
うちの子供は餃子を包むのがとても好きですから、自宅で作るのが良いと思います。
豚ひき肉を餃子でいためたものをご飯と食べたら糖鎖のリングがAタイプの私たちは免疫が上がって調子がよくなり、眠れるようになります。グルタチオン-s-トランスフェラーゼの働きが良くなれば睡眠までの経路がよくなるはず。
詳しくはこちら↓
ただ食べすぎるとタイプCに行ってしまうので血糖値が上がりすぎた時は「吃音障害」「てんかん様発作」「けいれん」という症状が起きます。これらはどれも「不眠」と「ストレス」と切手は切り離せない関係があります。
吃音障害がひどかった時、学校の先生に「今日はチックが凄く出てて心配だった」と言われたので、その日の夜にタモキシフェンを飲ませ、次の日の朝にアンドロゲン補充をしました。次の日にはかなり吃音は落ち着いていて嬉しそうに歌を歌っていました。
吃音障害が出るときは「寝ないとき」です。私はいつも中国の論文や医療系のサイトを見るのですが、人数が多い分日本とは比べ物にならないくらい多くの症例の報告があってためになります。
吃音障害は男性と女性の比率が3:1くらいで男性のほうが多いです。これは「男性ホルモン」に関係しているものだろうと思って沢山の記事を読んでいたら「男性向けの治し方」と「女性向けの治し方」は明らかに違うなと思いました。特にてんかんも吃音障害も「季節の変わり目で温度変化がある時に起きやすい」と言われます。ホルモンの経路でいえば睡眠に関することや記憶や情動、またストレスに関するホルモンは隣り合わせです。
その中国の論文のサイトを見ていると、ある男性は「オナニーをしてテストステロンを流出させたときに吃音障害は酷くなる。薬を飲んでいても相殺されてしまって効果がなくなるのでやってはいけない」と言っていました。これはただ単に「テストステロンが少ないのが悪い」というわけではなく「テストステロンが急激に下がった瞬間に吃音障害の症状は悪化する」ということなのだと思います。だからそれが女児であっても思春期で「女性ホルモンが上がる時期」ならば、症状が出てもおかしくないです。
逆にてんかん様発作が起きるときはアンドロゲンの補充量が多すぎたと思うようなときばかりでした。アンドロゲン補充をするまではそこまで頻繁に発作は起きていなかったんです。筋肉がついて動けるようになればなるほど発作の頻度は上がりました。これは「急激に上がりすぎた時に起きるのではないか」と思いました。
どちらも穏やかなペースで変動するならびっくりするような症状として表れることはないのだと思います。
てんかん様発作を起こして呼吸ができなくなって死んでしまったりすることもあるので吃音程度で済むならマシかなと最初は思っていたのですが、最近は「嫌な記憶」に関する恐怖心が強く出ているようで、過去のことについてうじうじするような態度を取るようになりました。私が料理をしていたら手伝おうとしてくれたのにもたもたしていたので私がやってしまったことがあったんです。それについて何時間ものんのんさんに告げ口をしていました。「そんなにずっと嫌なことを引きずっているの?」と驚いたのですが、いろいろな場面でそういうことが増えているということに気づきました。
だからこれは決して「軽い症状でよかった」などとは言えないなと思いました。
私の子供は5分前のことは全く覚えていないのに3年前に1度聞いただけの曲を完璧に歌いこなしたりします。アニメのセリフは何百話も完璧に覚えていてアテレコします。長期記憶だけを使って何もかも記憶しているので凄まじい記憶力を見せつけてくれますが、これは同時に「嫌なことを忘れられなくてつらい」という状況です。いつも元気にしていますが、本当は嫌なことを嫌だという能力がないだけでつらいこともあるのだと思います。
・不眠
・吃音orてんかん様発作
この症状を改善するには、「まずは寝る」ということが基礎になります。そのためには「テストステロンの値を一定に保ちながら生活する」ということに尽きます。そのために運動をしたり食事に気を配ったり、漢方薬をつかったりするしかありません。できることはそう多くはないのですが確実に行うには親の観察力と根性が必要です。
私は治し方をもうすでに知っています。
後は実行するだけ。
この「実行」を継続することが最も難しいです。
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