今日覚えたい文法
parler の構文
愛読している 1jour1actu に次のような表現がありました。
Mais pourquoi on parle tant de sobriété énergétique ?
解釈をする前に単語を確認しましょう。
ココでポイントになる単語は "sobrité" でしょう。
今日は子供向け仏仏時点 "Larousse Junior" を引いてみましょう。
元になっている形容詞は "sobre" です。
なるほど、「極めて控えめ」ということですね。
「酒は控えめ、過度な装飾もなく」
ただしこの形容詞にマイナスのニュアンスはなさそうです。
「おとなしい」「控えめな」といった感じでしょうか。
それにしても、第一義が「お酒をほんの少し飲む、もしくは全く飲まない」かあ…
"sobrité" はこの形容詞の名詞形なので、「おとなしいこと」「控えめである様子」ということなのです。
もう一つ気になる語があるとすれば tant でしょうか。
誤解を承知で言えば、tant は beaucoup と同じような意味領域を持っています。beaucoup はある程度客観的な「たくさん」(たくさん、という時点ですでに主観的ですが)、tant はかなり主観的な「たくさん」ですが、まあ大体同じです。
Mais pourquoi on parle tant de sobriété énergétique ?
では解釈をしてみましょう。
紙に訳を書いてみてください。だいたいこんな感じになる、ではなくて、自分の言葉で訳文を作ってみてください。
解釈をする際に問題になるのは、実は sobrité でも tant でもなくて、伏兵 "de" なのです。この "de" はどの語が導いている de なのか?
Je viens de Nagoya. < venir de
Il faut 3 heures pour aller de Paris à Marseille en TGV. < (aller) de - à …
Profite bien de ton séjour ! < profiter de
Il dit beaucoup de gros mots. < beaucoup de
on parle tant de sobriété énergétique はどうでしょう?
何を言っているの? tant は beaucoup とだいたい同じって言ってたんだから、tant de sobriété énergétique(たくさんの省エネ)ってことでしょ。
そうでしょうか?
まず「たくさんの省エネ」ってどういうことでしょうか?なんとなくは伝わるけれど、google で調べてみても tant de sobrité は1例しかネット上にはない組み合わせのようです。
もし tant de sobrité énergique という組み合わせが成立したとしても、parler と共に使うと、文法に違反しています。
parler という動詞は「直接目的語を取れない」のです。言い換えると、なにか前置詞を直後において別の名詞を文構造に組み込むのです。
✘ parler Paris
○ parler de Paris
✘ parler mon mari
○ parler à(に)/ avec(と)/ de(について)mon mari
ということは、parler + 名詞句(tant de sobriété énergétique)ではないということなのです。
parler (tant) de sobriété énergétique と考えるのです。
省エネについてなぜみんなこんなに話しているの?
Ce soir, je vais parler toute la soirée avec mon ami en buvant du vin.
Profite bien de ton séjour !
Pour vos études du français, vous comptez donc sur moi !
共に進んでいきましょう!
ご参考まで
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