今日覚えたい文法
景色を想像してみましょう。
Quand je suis rentré hier à 8 heures,
- 1. mon père partait travailler.
- 2. mon père est parti travailler.
- 3. mon père était parti travailler.
- 4. mon père venait de partir travailler.
- 5. mon père allait partit travailler.
僕はこのような文に出会うと、「必ず」脳内で映像を作るようにしています。
では、脳内を覗いてみましょう。
Quand je suis rentré hier à 8 heures, mon père partait travailler.
帰ったら、父が仕事へと出かけるところだったのです。リビングですれ違ったのか、玄関先ですれ違ったのかはわかりませんが、家の中で partir をしている状態の父と会ったのです。Je pars という表現は「今出かける(まだ出かけていない)」ので、mon père partait という半過去形は「今で掛けるという行動の最中だった(すなわち、出かけるところだった)のです。
Quand je suis rentré hier à 8 heures, mon père est parti travailler.
帰ったら、父が仕事へと出かけて行ったのです。複合過去形は原則として、登場した順番にコトガラが展開していきます。これだけの情報では偶然かどうかはわかりませんが、私が帰った後に父が仕事へ向かったわけです。荷物が届く予定なので私が帰るのを待っていたのか、たまたまなのか…
Quand je suis rentré hier à 8 heures, mon père était parti travailler.
帰ったら、父は仕事に出てしまっていて家にはいなかったのです。大過去形は過去の一場面において「すでに終了・完了」していることを表します。私の帰宅の1分前なのか1時間前なのかは、この情報からは読み取るとはできません。とにかく会えなかったのです。
Quand je suis rentré hier à 8 heures, mon père venait de partir travailler.
帰ったら、父は今しがた仕事に出かけたばかり、だったようです。例えば母がそう教えてくれたとか、玄関先に飾ってある「ヤジロベエ」が揺れていたとか。まだ追いかけると間に合いそうなので、走って追いついたら「行ってらっしゃい」と言うこともできそうです。
Quand je suis rentré hier à 8 heures, mon père allait partit travailler.
帰ったら、父は次の行動として「仕事に出かける」という状態であったのです。ジャケットを着ているのか、お弁当を詰めていたのか。近接未来形が半過去形で使われているので(allait partir)、その時の父の「次の(大きな)行動」が partir(出かける)ということなので、玄関先にいて靴を履いているのか、リビングにいて1分後なのか、キッチンにいて5分後なのかはわからないのです。僕個人としては、partir を半過去形で使うほうが「出かける直前の父に会った」という映像が浮かびます。
どの時制を選択するかは「話者の脳内の映像の言語化」です。文法的にはすべて正解ですが、伝えたい映像は一つしかないはずなのです。すなわち、伝えるときに選択される表現も一つに絞られるはずなのです。
言葉を大事にして、「正確な」発言を心がけたいものです。
ご参考まで