今日覚えたい文法
言いたいことは「重ねる」
大好きな児童文学者 Bernard Friot がこんな文を書いています。
Quand j’ai eu fini, il m’a dit :
"il m'a dit" はもちろん複合過去形なのですが、前半の "j’ai eu fini" ってなんでしょう。
人間は言いたいこと/伝えたことは、繰り返してしまう傾向にあるようです。
aujourd’hui は、本来なら hui で「今日」を表していたのですが、いつの間にかわかりやすくするために "au jour de(〜の日に)" を加えて aujourd’hui と変化をしたのです。
しかも近年は、さらに強めるために au jour d'aujourd'hui という始末。
「今日の日に」といった感じです。
子供の「ども(供、共)」は、本来は複数を表す接尾語だったようです。
「わたしども」「ふたりとも」に残っていますね。
それをさらに強めるために、もしくは元来の意味を忘れてしまい「子どもたち」ということがありますね。よく考えたら、複数形の s を2こくっつけているようなものです。 les enfantss って感じですね。
冒頭にあった文に話を戻します。
現在における完了を表すには複合過去形で十分なのです。また、一般には、複合過去形で表されることがらに対する完了も複合過去形で十分なのです。
作者は完了したことを強く強調したいと思ったのでしょう。
複合過去形の完了形= ai eu fini のような形が時々登場します。
これを「重複合過去形」と呼びます。
確かに理論的には納得ができますが、長くて重い!
しかし「完了」は伝わりますね。
さきほどぼくが書いた「強く強調」がちゃんとできているわけです。
monter en haut は上という概念がダブっているので間違いと言われますが、"monter en haut de la tour Eiffel" は特に間違いではないようです(le Ciel フランス語教室調べ)
「今朝の朝刊」はどうか?
「京都」はどうか?
考えるだけで、楽しくないですか?