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今日覚えたい表現

ネイティブだって間違えて覚えている表現

J'ai beaucoup de choses à penser en ce moment.
「今は考えなきゃいけないことがたくさんあってね。」
この表現は頻繁に耳にします。

しかし、文法的には間違っているのです。
でも、ネイティブはよく言うのです。
しかし、文法的には間違っているのです。
でも…

僕たち外国人大人は多かれ少なかれ理屈で考えないと前に進めないので、「間違っている」理由を考えてみましょう。

5分もあれば十分でしょう。
文法的に間違っているのですよ。「訳がおかしいのかな?」と考えてはいけません。
「このお料理おいしいですか?」と聞かれて「盛り付けが…」とか「お皿が…」と答えているようなものです。

どこが「文法的に間違っているか」できれば、その先の「正しい文」も提案してみてください。

では5分考えてみてください。

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では、解説です。

「名詞 à 動詞の原形」の構造が成立する条件を考えてみましょう。

これらの文は正しいのです。
J'ai un livre à lire.
J'ai quelque chose à faire.
J'ai un mail à écrire.

だんだん見えてきましたか?

名詞 à 動詞の原形→動詞の原形 + 名詞
すなわち手前に置かれる名詞は動詞の原形の「直接目的語」になれないといけないのです。要するに他動詞である必要があります。

manger un gâteau
→ J'ai un gâteau à manger
rencontrer des amis
J'ai des amis à rencontrer
visiter un musée
J'ai un musée à visiter

aller au château
✘ J'ai un château à aller
répondre à une question
✘ J'ai une question à répondre

「頼りにしている人が何人かいる」
Je compte sur quelques personnes.
この文を、
J'ai quelques personnes à compter. にしてしまうと
「人数を」数えなきゃいけない人がいる」と。全く意味が変わってしまいます。

さて、冒頭の文に戻りましょう。
もう結論は出ましたね。

J'ai beaucoup de choses à penser en ce moment.
penser beaucoup de choses が成立しないのです、文法的に間違いなのです。

「どうやって文法的に間違いってわかるの?」
答え:辞書を丁寧に読んでください。「penser + 名詞」という構造は記載されていません。だってネイティブが使わないですから。

では、解決策は?

penser のあとに名詞を持ってくる場合は「penser à 名詞」という構造になり「(名詞)のことを考える」という解釈が適切です。

Je dois penser à beaucoup de choses.
→ beaucoup de choses auxquelles je dois penser

解決策は
J'ai beaucoup de choses auxquelles je dois penser. です。

もしくはシンプルに
Je dois penser à beaucoup de choses. ですね。

ネイティブだって間違えるのです。
多くの人が使っているので、もう「間違えている」とも言えないのかもしれません。

・全然大丈夫
・とてもおもしろい(かつては「否定語」と使う必要があった)
・歌のさわりだけ歌う
・新しい(かつては「あらたしい」だった)

言葉は変わるのです。
でも間違っているのです。
しかし、言葉は変わるのです。
でも…

ご参考まで

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