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今日覚えたい文法
「あの人は若く見えるけど、実際にはそうじゃないんだよね。」
フランス語にしてみましょう。
今朝とある人のことを考えていたら浮かんできたフランス語です。
その人が男性であっても女性であっても La personne(その人)で始めてみましょう。男性であっても女性名詞で問題はありません。
頭の中に具体的にその人の顔が浮かんでいれば "elle" や "il" で始めることも可能ですよ。
「〜に見える」は "faire + 形容詞" " paraitre + 形容詞" や "avoir l'air 形容詞" が使えます。もちろんそれぞれ若干ニュアンスは違いますが、細かいニュアンス以前に「伝わるフランス語」を目指しましょう。ご安心ください、だいたい同じなのです。
一つだけ注意点があります。
être だけでなく、いくつかの動詞の直後に形容詞を使う場合、その形容詞を主語の性数に一致させる必要があります。
以下がそのリストの一部です。
faire, paraitre, sembler, tomber, devenir, rester, avoir l'air…
La personne fait vieille.
La personne a l'air gentille.
Vous êtes restées belles !!
という訳で、
La personne fait jeune.
La personne parait jeune.
La personne a l'air jeune.
前半はこんなふうになります。
Mais !! 実際には若くはないのです。
そう、同じ形容詞が文の中に登場するのは2回目ですよ。
そんな時には、学習済みだけれど余り使う機会がない中性代名詞 "le" の出番です。
形容詞の繰り返しを避けることができて、何よりも、形容詞が女性形であっても複数形であっても、いつも "le" でいいのです。もちろん、代名詞ですから「一番関係が深い動詞の直前」ですよ。
La personne n'est pas jeune.
→ La personne ne le est pas.
惜しい!
le est という組み合わせはフランス語では使うことができません。
le が直後の est とくっついて l'est となります。
La personne (ne) l'est pas.
うん、よさそうです。
実はこれらの文法項目は「初級文法」なのです。
ただ、形容詞が être の直後にある時に一致をさせることは頻度が高いので覚えているのですが、paraitre や sembler と一緒に使うときの一致はつい忘れてしまいがちです。
しかも、中性代名詞 "le" は学習しますが、他の中性代名詞 en や y のインパクトが強くて忘れてしまいがちです。
いわゆる「会話」のテキストで学習している方は、一度も習わないままに数年経ってしまっていることもありそうです。
今日はこの文を覚えて、使える中性代名詞を覚えてしまいましょう!
La personne fait jeune, mais il (ne) l'est pas.
心と体の健康に留意をして楽しく学習を進めていきましょう。
ご参考まで