今日覚えたい発音
音が消えたり繋がったり
授業でElisionが取り上げられた際に、あたかも「文字」の現象のように習いませんでしたか?
次のような定義が一般的でしょう。
ぼくだと次のように定義をするでしょうか。
Elision は、que, le, la, ne, me…が持っている母音 [ə] の音が弱いために、母音で始まる単語が続くと、自然に母音 [ə](と [la] の [a] )が消えて直前の子音が後続の語の母音と合体する、という音の現象です。消えた母音の名残として '(アポストロフ)が使われる。
もちろん一般的な説明は間違ってはいないですが、後続する母音と「音が消えたり繋がる」のは、Elision だけではありません。
また〜!そんなの習っていないです。またいつもの「自分だけ違う説を唱えるパターン」ですね。
違うのです!
言語は原則的には「音」の現象が先にありきで、文字はそれを書き留めるためにあるのです。学習時には文字を媒介とするために音だけの現象や変化は見逃されがちなのです。
"tu es" が必ずしも教科書のように [tu ɛ] と発音されているとは限らず、1音節で [tjɛ] と発音されることも確認されていますし、 同じく "tu as" も [ty a] ではなく [tɥa] にもなるのです。
"si elle" は文字から受ける印象とは違い、くっついて [sjɛl] と一音節になっていることも頻繁に起こる現象です。Si elle est ≒ Ciel est という訳です。
日本語とて同じです。
松本零士の「れいじ」の音は、人によっては自然に「れーじ」で発音しているようですし、「静岡」の地名は現地の人は「しぞーか」と発音しています。
こんな現象をていねいに解説してくれる配信講座が木曜日にあるのです。
探してみてください。
すぐに見つかるはずです。
では、木曜日の21時にお会いしましょう。