今日覚えたい文法
時制の一致は必要か否か。
来月の話(未来)をしている時に、
・(単純未来形)Est-ce qu'on t'a déjà dit que mon ami passera à Paris le mois prochain ?
・(条件法単純形)Est-ce qu'on t'a déjà dit que mon ami passerait à Paris le mois prochain ?
どちらが正解なんでしょうね。
・(単純未来形)Isa m'a dit ce matin qu'elle ne viendra pas à la fête demain.
・(条件法単純形)Isa m'a dit ce matin qu'elle ne viendrait pas à la fête demain.
どちらが正解なんでしょうね。
今日は文法のルールと実際の運用がどちらが優先されるのか、というお話です。感覚的には、おそらく「話し言葉では時制の一致をしない」ことが多いと思います。
とある文法書には次のような記載があります。
これを読むと「日常会話では、時制の一致をしないことが頻繁にある」ということでしょうか。
話している時点から見て、従属節の動詞が表している事柄が「未来」である場合は、時制の一致をしない。
そんな状況が頻繁に現れるのでしょう。
別の参考書には、次のような記述があります。
では§260 を覗いてみましょう。
この参考書では記述が揺れています。
どっちでもいいのか、「絶対的な未来」の場合は一致はしないのか。
最初の例では、話している時点から見て le mois prochain(来月)が「絶対的に未来」ですね。こんな場合は、次の例では、demain(明日)が「絶対的に未来」ですね。
これらのことを踏まえて、ぼくが考える一つの結論です。
(手元にあるフランスで出版されている文法書には、これに関する記述がありませんでした)
「絶対的な未来」を伝える場合は、単純未来形でも条件法(=過去未来形)でも問題はない。特に話し言葉では、気にする必要はない。
「相対的な未来(メインの動詞で表されている過去時制から見た未来)」の場合は、ルールとしては時制の一致が行われるべきである。
ぼくは話し言葉のフランス語では、「絶対未来」の場合は時制の一致をしません。書くときには、原則的に時制の一致のルールに則って書いています。
では、時制ではなく時の表現の le mois prochain や demain はどうすればいいのでしょうか。いかなる場合でも「今」を基準の le mois prochain や demain でいいのでしょうか。
続きは明日です。
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