
今日覚えたい文法
「だけ」
朝ご飯はヨーグルトを一個食べるだけ。
どんなフランス語にしますか?
「だけ」と聞いたらつい seulement にしていませんか?
Je mange seulement un pot de yaourt au petit-déjeuner.
文法的には全く問題がないフランス語なのですが、実はこれだと何を限定しているの(=なにを「〜だけ」と言っているのか)がわかりにくいのです。
朝ご飯にヨーグルトを食べるだけ
=他には何も食べないし、飲み物もなし
朝ご飯にはヨーグルトだけを食べる
=飲み物はあり。
ヨーグルトを食べるのは朝食時だけ。
=昼・夜にはヨーグルトは食べない
これらのどれかのニュアンスで、聞き手が自由に解釈をしてしまう可能性を秘めているということです。
自然な解釈では「朝ご飯にはヨーグルトだけを食べる=飲み物はあり。」になるはずです。
では、なんとなく聞き手の都合で解釈をされるのではなく、自分が伝えたいように文を組み立てるにはどうすればいいのでしょう。
「否定」を習ったときにサラッと流されてしまった(であろうとそうと想像する)"ne - que" が便利なのです。
まず確認です。
"ne - que" は否定表現ではありません。Je ne connais que Paris. を「パリしか知らない」と「ない」という否定語を使って訳すことが多いので否定表現と解釈をするのでしょうが、ボクの感覚を頼りに自然な日本語に訳すと「知っているのはパリだけ」なのです。
否定ではなく「限定表現・制限表現」と解釈をするほうが納得できるはずです。
したがって、何も否定はしていないので、
Dans cette classe il n'y a que des débutants.
と que の後の冠詞を de に変える必要はありません。
朝ご飯にヨーグルトを食べるだけ
=他には何も食べないし、飲み物もなし
Je ne fais que manger un pot de yaourt au petit-déjeuner.
動詞を制限するときは、意味を持たない「虚辞動詞の faire(今作った文法用語です)」を使う必要があります。
朝ご飯にはヨーグルトだけを食べる
=飲み物はあり。
Je ne mange qu'un pot de yaourt au petit-déjeuner.
ヨーグルトを食べるのは朝食時だけ。
=昼・夜にはヨーグルトは食べない
Je ne mange un pot de yaourt qu'au petit-déjeuner.
Je ne fais que boire du vin au diner.
Je ne bois que du vin au diner.
Je ne bois du vin qu'au diner.
違いますね〜
まずは、"ne - que" は否定表現ではないと思い直すことから始めてみましょう。
ご参考まで