チリのエリートが消したい人々 - マプチェについて(後編)
束の間の進歩と軍事政権下での抑圧19世紀後半のアラウカニアの平定によりマプチェから収奪された土地は、その後欧州系の移民や大地主に分配されますが、極めつけとして1962年に制定された法律により、1946年以前に獲得されたマプチェの土地はすべて公共用地であると定められます。このような軍事的・政策的侵略により故郷を失い生活に困窮したマプチェの人々の多くは、祖先の土地に根差した伝統的な生活を捨ててサンチャゴを含む市街地近辺に移り住み、差別に遭いながらも貧困層として生計を立てていきます