Aya

96年生まれ。2023年9月からチリ・サンチャゴ在住🇨🇱 自分の記録と生存報告をかねて。

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96年生まれ。2023年9月からチリ・サンチャゴ在住🇨🇱 自分の記録と生存報告をかねて。

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チリに来た理由

今年の5月、仕事を辞めて夫のいるチリに移住することを決めました。 8年間の付き合いを経て結婚し、夫がチリに赴任したのが今年の2月。それから3か月遠距離をした結果、これがあと3年続くのは正直きついなと思ったのがきっかけでした。3年間一緒に住んでいたマンションからワンルームに引越し、思い出のある家具もほとんど処分。二人とも元々連絡がマメでないのに加え、時差が13時間もあり、話すのはお互い予定の合う週一程度。片道20時間以上のフライトなので気軽に会いに行くこともできない。夫は新天

    • チリのエリートが消したい人々 - マプチェについて(後編)

      束の間の進歩と軍事政権下での抑圧19世紀後半のアラウカニアの平定によりマプチェから収奪された土地は、その後欧州系の移民や大地主に分配されますが、極めつけとして1962年に制定された法律により、1946年以前に獲得されたマプチェの土地はすべて公共用地であると定められます。このような軍事的・政策的侵略により故郷を失い生活に困窮したマプチェの人々の多くは、祖先の土地に根差した伝統的な生活を捨ててサンチャゴを含む市街地近辺に移り住み、差別に遭いながらも貧困層として生計を立てていきます

      • チリのエリートが消したい人々 - マプチェについて(前編)

        最近チリ大学で “Chilean Studies” という講義を受け始めました。2019年からチリ大学で留学生/外国人向けに開講されており、チリの建国から民主化までの歴史、先住民の歴史、音楽や文学に代表される文化や経済政策に至るまで様々な角度から学ぶことができます。受講生は、チリ大で博士号を取得予定のイタリア人やチリにルーツを持つ米国人、チリに永住予定のロシア人から私のようにパートナーの仕事で短期滞在している英国人を含む多様なバックグラウンドを持つ10数名で構成されています。

        • 最近知ったチリ特有の言い回し

          先月から地元の大学のUniversidad de Chileで外国人向けのスペイン語講座を受け始めました。受講にあたり筆記試験と面接を受け、その結果をもとにレベル別に振り分けられるシステムになっており、INTERMEDIO(中級クラス)になりました。語学学習では最も習熟度のレンジが幅広く時間がかかるレベルと言われており、私のように学び始めて1年未満という人からスペイン語圏在住4年目の人まで含まれ、自分よりも全然流暢に話せるクラスメートから日々刺激を受けながら学んでいます。

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        チリに来た理由

        • チリのエリートが消したい人々 - マプチェについて(後編)

        • チリのエリートが消したい人々 - マプチェについて(前編)

        • 最近知ったチリ特有の言い回し

          オッペンハイマーと、ナラティブの話

          先日のアカデミー賞で、オッペンハイマーが作品賞を含む最多7部門を受賞したことが話題になりました。日本でも遅れての公開が確定しており、心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。 本記事は、ずっと公開すべきか悩んでいたものになります。政治的な論点が主立ってしまわないか、誤解を生んでしまわないかと思い、書いては消してを繰り返していましたが、このニュースを踏まえ自分の中では重要なトピックであることを再認識したため、書くことにしました。今回は、昨年アメリカ人の知人との会話を通して

          オッペンハイマーと、ナラティブの話

          年末年始の南米旅行記 ('23) | トーレス・デル・パイネ編

          前回はイグアスの滝・ブエノスアイレスについて書きました。 今回は、旅行の最後に行ったトーレス・デル・パイネ国立公園について書きたいと思います。 トーレス・デル・パイネとは トーレス・デル・パイネはパタゴニアと呼ばれる地域にあります。パタゴニアと一口に言ってもアルゼンチンとチリの南半分にまたがる広大なエリアで、砂漠から氷原まで様々な地形を内包します。3方向を海で囲まれ、大陸最南端に位置することから「世界の果て」(“edge of the world”) とも呼ばれており、日

          年末年始の南米旅行記 ('23) | トーレス・デル・パイネ編

          年末年始の南米旅行記 ('23) | イグアスの滝・ブエノスアイレス編

          前回はリオデジャネイロ観光について書きました。今回は、その後に行ったイグアスの滝とブエノスアイレスについて書きたいと思います。 イグアスの滝空港からの移動 イグアスの滝はブラジル側とアルゼンチン側にそれぞれ国立公園があります。さらにその近くにフォス・ド・イグアス(ブラジル側)とプエルト・イグアス(アルゼンチン側)という街があり、空港も両側にあります。今回はフライト時間と料金の関係でブラジル側の空港に到着したものの、宿はアルゼンチン側のプエルト・イグアスだったので、到着して

          年末年始の南米旅行記 ('23) | イグアスの滝・ブエノスアイレス編

          年末年始の南米旅行記 ('23) | リオデジャネイロ編

          遅くなりましたが、あけましておめでとうございます🎍 今年は家族でゆっくり過ごすいつもの大晦日・元旦とは異なり、被り物をしてスペイン語でカウントダウン→翌日は登山というひと味違う年越しとなりました。おせちや初詣がなく、今でも新年を迎えた実感があまり湧きませんが、見知らぬ人とハグして"¡Feliz Año Nuevo!"と祝う年越しも南米らしく、良い思い出になりました。 今回は年末年始にかけて行った南米旅行について書きたいと思います。 夫とその後輩を含む5人で3か国を一週間

          年末年始の南米旅行記 ('23) | リオデジャネイロ編

          チリを訪れるなら知っておくべき5つのこと

          12月中旬になりました。お店にはサンタグッズが並びクリスマスソングが流れる一方で外は30度超え。「夏休み何するの?」という質問と年末年始が重なるのがなんだか不思議な感覚です。 最近は日本から来た友人とチリで会うという嬉しいイベントがありました。来る前に知っておくと便利なこともありそうだなと思ったので、今回は旅行で訪れたいと思っている人や単純に興味があるという人向けに、チリを訪れるなら知っておくべき5つのことについて書きたいと思います。 1. 英語は通じないまず基本的に英語

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          スペイン語って難しい...英語話者がつまずく5つのこと

          チリに移住すると決めてから間もなく、スペイン語の勉強を始めました。 私は幼少期に米国に住んでいたので自然と英語が話せるようになりました。帰国子女にしてくれた親への感謝の念が尽きない一方で、日本語で他言語を学んだことがなく、代名詞や副詞といった文法の基本的な概念に触れずにここまで来てしまいました。夫に勧められた教科書を読んでも理解するのに苦労し、モチベーションは下がる一方。大学時代に第二外国語でスペイン語を学んだ時も同じ理由で挫折してしまったので、今回はアプローチを変えて英語

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          チリってどんな国?

          チリに来て約3か月が経ちました。毎日のスペイン語の授業を通してそれなりに上達した気になり、意気揚々と店員との会話に挑んだら相手の言うことが何一つ聞き取れず、身振り手振りと初級単語でなんとか意思疎通をするという相変わらずのextranjeraですが、毎日楽しく過ごしています。 今年の初めに夫がチリに赴任した時点では帯同するつもりはなく、それから半年間、仕事を辞めサンチャゴに引っ越すまで色々紆余曲折がありました。キャリアを中心に回っていた生活を手放すことに対する抵抗感が主でした

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