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僕と薬のうつ日記 4年目その6 「続キラキラグループでの事」

前回のお話

僕の事実はこうだ。

環境の変化や、陰口の言い合いを聞いてしまったこともあり、僕はこのキラキラグループから疎遠になってしまっていたときのこと。

ふとしたきっかけでおっとり系のYちゃんが僕に連絡をこまめにくれるようになった。(たしか昔撮った写真とかの話だったと思う、Yちゃんは写真担当だったから)嫌な気もしないので普通に仲良くなった。

僕自身、クソ忙しい時期だった。
Yちゃんとのやりとりが癒しにもなっていった。
それじゃあ会って遊ぼうよってなるのも自然な流れだった。

仕事帰りに合流して映画を観たり、お酒を飲んだ、お花見なんかもした。
互いに住んでるところも近いから、深夜に突発ドライブもした。

Yちゃんは料理が得意で、ちょっとしたときに手作りサンドを持参してくれることがあった、それが絶品だった。

元々全く知らない関係じゃないけど、あらたまってYちゃんと沢山話した。どんどん距離が縮まり、なんかいい感じだなと思っていた。

そんな矢先、Yちゃんがポツリと言った。
「実はわたし、付き合ってる人がいるの……」という定番の恐怖ワード。
「その人とは遠距離で、しかも全然会っていないし、冷たいの」とデザートまでついた。

しかし唐突なYちゃんの悪い告白に僕は怯まなかった。
Yちゃんと気が合うし、Yちゃんが気に入ってたから強気だった。

自分を悪いやつだと思うけど、相手が知らんやつなら別にいいやとおもった、だから「じゃあ、そいつは放っておいて僕と付き合って欲しい」とYちゃんにチューをした。

Yちゃんはうなずき、今の相手と別れると言った。

すっかり恋愛ドラマの主人公気取りになった僕は馬鹿みたいに浮かれ(実際にバカ)あがり、Yちゃんと付き合うことになった。

が、それからしばらくして、Yちゃんがまた気まずそうに一言。
「実はまだ彼氏と別れてなくてね、しかもその人、Nなんだ…」とポツリと言った。
Nはキラキラグループで付き合いのあるナイスガイな男友達だ。

それを聞いたらさすがに浮かれ上がったバカな頭にも電撃が走った。
脳内の全神経からストップしろとのサイレンが鳴り響く。
あっダメだ、これダメだ、と。

怒りの感情はなかった。
なんで早く言わないんだと聞いたとは思う、そこの記憶はあまりない。
ちなみに遠距離というのはYちゃんの完全な嘘だった。
なんでそんな嘘をついたのかわからない。

どんな事情であれNを裏切るような事はできないと思い、その場でYちゃんと会うのをやめ、心のシャッターを降ろし、感情の窓に鍵をかけ、毛布を被った。

毛布を被りながら、自分にしてはどおりで話が上手すぎるんだよなあと思った記憶がある。

以降Yちゃんとは一切連絡を取らなかった。

傷ついたけど、更なる忙しさも相まって深い痛みにはならなかった。
それで済んだんだから、僕の気持ちはその程度だったとも思う。
(数年後に謎の痛みと不調がくるから、こういうのも一因なのかもしれないと今更ネチネチしてみる…)

その後、何もなかったのでこの話はこれで終わったと思っていた。

話は戻る、つまりそれ以来のNとの再会だ。
うっかりNのいる飲み会に行く僕も迂闊である、というかバカである。

そして、やっぱりNはYちゃんと僕のことを知っていた。

後から聞いたがYちゃんが周囲に相談して発覚したとのことだった。
だが話が曲げられていて、最初から僕は全てを知ったうえで、Yちゃんにちょっかいをかけたことになってたみたいだ。

自分の事実とは異なるが、体調不良やUさんとの別れ話の後だったので、言い返す気にも全くならず、どう思われてもいいし、どうでもいいやと思った。

いやむしろ、それでNがスッキリするならそれでいいじゃんって感じで抗わなかった。

なんにせよ、相手がいるとわかって付き合おうとした、こちらにも悪いことには変わりない。Yちゃんがおかしいが、僕もおかしい。

調子にのると、自分には必ずこういう事があるから慎重にしようと何度も学んできたんだけど、繰り返しちまうバカなんだ。

でもとにかく、だいぶ前の事で、Nの言う通り1発殴られて終わりにしたつもりだったけど、終わらなかった。

今度はNが僕を殴ってしまったことを後悔し他の人に話したらしい。

グループの中で番長肌のSから即「飲み会でNに殴らてたん?ウケるwww」と連絡がきた。
「おまえ、うつ病で頭おかしくなってたんだろ、そんな時に殴るなんて酷すぎるだろ(原文ママ)」と続いた。

言葉はキツイが番長らしいフォローだった。
その後、飲み屋へ呼び出され話をきいてもらった。

番長の話によると、YちゃんとNは付き合ったものの最初からNが冷たかったらしく、結局短期間で別れてしまったそうだ。

番長に僕側の事情を話すと「なんでそれで、おまえが一方的に殴られるんだよww、何も悪くないんだから殴り返せよ」と言われた。

結局番長に「災難だったな、ガハハハ」と笑い話にしてもらった。
その後、番長のエゲツない恋愛事情をきかされ、むしろそっちにドン引きした。

さらに同日、今度はYちゃんの長年の親友Sっち(女性)からも深夜のファミレスに呼び出された。
Sっちには真顔で「大前提として完全にYが悪い、Yのフラフラしているところは親友として謝る、でも君にも悪いとこがあるよね?」とお辛いところを突かれた。

Sっちに関しては、僕をフォローしつつYちゃんが1番悪にならないように親友として守ろうとしてるんだなと感じた。
友達に対して一生懸命な優しい人なんだなと思う。

何年も前のことだし、今更Yちゃんに対して悪い気持ちも何もないとSっちに説明した。

正直こういうのがもう面倒なんだよと思ったけど、関心がないなんて冷徹なことは言えないから、黙ってお茶を飲み朝まで話を聞いた。

こうしてみると、グループの男側と女側それぞれ代表者が僕に面会にきたわけだ。

なんだかんだあっても問題があるとこうやってちゃんと人が動く。

みんな熱い人達だ、仲間想いだ、自分にはこんなことできないなと感じた。

互いに陰口とか言ってても、やっぱり仲が良いんじゃないかと思う。

僕は今までこの話を当時者以外、誰にも話してこなかった。
自分から誰かに話すようなことでもないから。

でも今回色々と思い返し、ここにひっそりと記すことにした。

ちなみに、今でもYちゃんが教えてくれた絶品サンドイッチを自分でマネして作る時がある。純粋に美味しいからなんだけど、今回の事を書いた後で冷静に考えると自分キモいなと思う。


カバーにchikorizm様の素敵なイラストを使用させていただきました。
ありがとうございました。

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流葉
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