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建築士と医師の働き方から気づくこと

以前から、建築士の働き方について、医師の働き方に例えてみると分かりやすいと思っていた。

全く異なる業種である。
社会的地位も異なる。
が、同じ24年問題を抱え(労働形態)、手に職と言えばどちらも当てはまると思う。

私は建築士であって医師では無いので、実際のところ医師の働き方についてはよく分かっていないはずである。
が、今後の働き方を考えるにあたり、医師の場合だったら・・・と想像してみると、何だかスッと分かったような気分になるんである。

例えば。
現状の私の状態(組織設計事務所に勤める建築士)を医師に例えると大学病院の勤務医であると思う。
最先端の技術を学び、深めたいならばここにいた方が良い。
難病の方を助けられる可能性があるし、都市にインパクトを与えるような規模感の設計を行いたいならば組織に属していた方が良い。

ただし、個人に寄り添った治療は難しいと思う。
すぐに助けてあげないとマズイ状態の患者さんの横で、個人の悩みに寄り添って、じっくり話を聞いてあげる時間は無いと思う。
組織設計事務所もしかり。
個人住宅の仕事なんてまず来ない。

一方。
個人の設計事務所であれば町医者のような存在になれる。
発熱したら、まず受診する内科や小児科、定期的に検診いただいている歯医者のように、日々の暮らしの中でのお困りごとを解決してあげるような設計事務所(工務店の方が近いか?)もあると思う。

そして、バイトで週に数回病院で勤務する医師もいるようである。
建築士であれば、下請けで図面を作図する働き方に近いかなと勝手に思っている。
大学病院の勤務医や町医者の皆さんよりも、言い方は微妙かもしれないが「ゆるい」かもしれない働き方。

自身が建築士として、その生き方を選択するには「それで良いのだろうか?」と無駄に悩んでしまうが、
そういう医師の話を聞いても「自分の技術を使って自由に生きられて素晴らしいなぁ。」と思うので、まったく勝手なおばちゃんである(それはわたしのことですw)。

自身が属する業界のことは、解像度が高い故に余計なことまで考えてしまう。

ちょっと異なる業種に当てはめてみると、解像度が低いが故に、大事なことだけがくっきりと見えるのだと思う。

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