決めること、はとても難しい
年をとるにつれてなのか、上司が変わったからなのか、【決める】機会が増えてきた。
私は建築の設計をしているのだけれど、建築の設計とは答えがあるようで無い世界。
どんな形にする?プラン(間取り)はどうする?その部屋の高さは?色は?等々・・・
決めることが沢山!!
それと同じくらい、【決めてもらう】ことももちろん多い。
私達はお施主さまのお金で、お施主さまのための建物を日々設計しているので、最終判断はお施主さまにお願いすることになる。私はそこそこ大きな建物を設計することが多く、企業や学校等、何らかの組織のトップが最終決断者となる。
建物というのは、とても高額で、何十億単位の事業はザラにある。
決断を一歩間違えると、事業に影響をきたすことも・・・
そんな重い決断をしなければならないお施主さま。
お施主さまの中には、ズバッと決めてくれる方もいれば、なかなか決めてくれない方もいる。
なかなか決めてくれない方に対して、施工者や設計者からの評価は正直低い。
(もちろんお施主さまなので、顔には出さない)
一方、ズバッと決めてくれる方は流石だなと思う。
だけれども、【決めること】が増えてきた私は2つ気づいたことがある。
1つ目は、【決めること、はとても難しい】ということ。
2つ目は【決める難しさを知っている人は、決められない人を非難しない】ということ。
【決める】ということは、経験が無いと正直難しいことも多いし、責任も伴う。人が決めたわけでもなく、自分が決めたことで失敗したら、人のせいにも出来ず、ただ謝るしかないのである。
だから【決める】ことは怖いし難しいんである。
こればかりは場数を踏んで、経験値を増やし、【決める】ためのストックを自分の中に増やしていくしか無いなぁと思う今日この頃。