心の港になろう③
三部作の最終回です。
心の港になる取り組みの基礎としてご紹介している「名前を呼んでおやつ」の第三ステップについてです。
これまでの、第一ステップ、第二ステップについて試してみようと思っていただけたら嬉しいです。
ドッグライフコンサルタントの佐藤です。
古典的条件づけの有効性
『名前を呼んでおやつ』は、古典的条件づけを使ったトレーニングだとお伝えしてきましたが、古典的条件づけは反射でもあるので良いもので条件づけすることで、条件付けられた音やものに反射的に反応します。
反射的というのは自分が意識しないということです。
意識しないことがなぜ良いのか?というと…
意識できないような状況になったときも使えるということです。
条件付けられた音がきっかけでふっと込み上げる感情が嬉しかったりワクワクするものだったら…
パニックになってもその音が聞こえると嬉しかったりそのときの情景が浮かび落ち着くことができたり、飼い主さんに助けを求めたりすることができるんです。
例えばパニックになっても自分を取り戻すことができるキーワードを作ることができるのか名前を呼んでおやつを使った古典的条件づけのトレーニングです。
「名前を呼んでおやつ」第三ステップ
第一ステップ、第二ステップと取り組んでいると名前がワクワクするものになってませんか?
名前を呼んだらどんな楽しいことが始まるのかな?だったり、今日はどんなおやつかな?だったり…
楽しいことの前触れというようになってませんか?
名前を呼んだらすっ飛んでくる。
素晴らしいですよね。
そして、良い子だねと言っておやつをあげる。
こんなことを繰り返していると良い子だねがまた嬉しいことになっていきますよね。
ここまで来たら今度は…
名前を呼んだら飼い主さんが動きます。
第二ステップでも動いていたと思いますが…
今度は歩き回ります。
するとワンちゃんついてきますよね。
ついてきたらおやつをあげます。
最初は短い距離、少しずつ距離を伸ばしていきますが…
ここでもワンちゃんのワクワク感は維持してくださいね🎵
名前を呼んで歩き回り、わんちゃんは飼い主さんにワクワクしながらついていく。
そしておやつをもらう。
飼い主さんとおいかけっこしている感じでしょうか…
ワンちゃんにとってはこれも楽しいゲームです。
ワンちゃんにとってこのワクワク感はとても大事です。
ワクワクして探索して…
犬としての生き生きとした暮らしをするための取り組みでもあります。
第三ステップ応用編
名前を呼んで歩き回るのでヒールワークや呼び戻しなどの練習に移行していくことも可能です。
名前を呼んで歩き回るときワンコの歩調に合わせて歩きながらおやつをあげたり…
飼い主さんについて歩くことが大好きになるので引っ張り防止にもなりませんかね。
匂いに執着して来てくれないと言うとき…引っ張ってませんか?
この取り組みが出来ていたら名前を呼んで行くよーでついてくることが多くなりますよ。
よっぽど魅力的なものがあれば別ですけど…
どちらが魅力的かなんですよね😁
名前を正しく使うことで一般的な基礎的なトレーニングができることがわかります。
是非試してみてください。
まとめ
名前を呼んでおやつの取り組みステップはこれで終わりですが、取り組み自体は一生続けられるものです。
名前を認識したらおやつをあげなくても良いと言うかたもいますが、私たちが飼い主さんに取り組んでくださいと言っているものとは意義が異なってきます。
私たちが取り組んでもらう『名前』を使ったトレーニングは『名前』が心地よい感情やシーンを呼び起こすものです。
その結果、呼び戻しやヒールワークに繋がるというだけのものです。
なにかをさせるための取り組みではありません。
なにかをさせる前の基礎となる取り組みです。
基礎練習ってとっても人気がなくてやらない人が多いですけど…
私もそうでした(^-^;
派手なことの方がかっこよく見えるんですよね。
でも、基礎があるからその派手なこともピシッと決まる。
スポーツでもそうですが…
しっかり基礎固めをした人が世界に立ち向かえる力を持つんですよね。
犬もそうです。
なにかをさせたいと思ったらまずベースとなる取り組みに目を向けて欲しいと思います。
ワンちゃんの短い犬生のなかに楽しい時間より多く提供できるかは飼い主さんの考え方や接し方にかかっています。
何が正しい情報なのかを選別するためにも飼い主さんが学ぶ必要があるといつも思います。
プロだけでなく飼い主さんも一緒に学んでいきましょう🎵
今までのおさらい
名前を呼んでおやつは、できるようになったからとやめるトレーニングではなく、遊びのように毎日でも取り組んでいただけるものです。
逆に、毎日取り組んでいただけると魔法の力は強くなります。
昨日と一昨日投稿した記事をリンクしています。
興味があれば振り返っていただければ嬉しいです。
犬が楽しく、そして飼い主さんに取り組みやすいをモットーに皆さんにお伝えできるように精進していきます。