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DXで農業革命は起きるか?

DX(デジタルトランスフォーメーション) という略語を数年前から聞くようになりました。これはデジタル技術を用いて、業務、仕事などを変革しようという意味であり、いわば、デジタル革命といえます。

デジタル革命を起こすためには、事前のデジタルインフラが必要になります。全てをデジタル化することを、デジタライゼーションといいます。これは、フィルムに焼き付けて撮影するアナログ写真から、デジタルカメラ(デジカメ)に移行したことで理解できるでしょう。

合わせて過去のアナログデータを全てデジタル化すること。それらをインターネットを通じてクラウドに保存すること。自動でタグ付けされ、整理されることでデジタル化が進みます。

最近はあらゆるものがインターネットにつながっています。これはIoT(インターネット・オブ・シングス:もののインターネット)のことです。インターネットを通じて全てのデータがクラウドに上げられ、機器が相互に情報を利用する仕組みが作られてきました。スマートホームやコネクテッドカーなどがこれらの技術を使っています。

そして、最近ではChat GPTのように、デジタライゼーションによってクラウド上に蓄積された膨大なデジタルデータ、情報から、必要な情報をピックアップして、文章を作成するような人工知能(A I)技術が実用化されつつあります。

さらに、AIは文章だけでなく、イラストを描いたり、企画を作ったりとクリエティブな分野にもどんどん進出しています。

デジタルインフラが整い、AIなどが進化することで、ついに、人類の能力を超え、シンギュラリティ(技術的特異点)に入ったかのようです。ようやく、DXが実行できる環境が整いました。

DXによって仕事を奪われるという人も大勢います。DXはこれまでの業務システムを壊滅的に破壊する潜在力があります。DXの犠牲になる人は大勢いることでしょう。これらの人たち(特に公務員)は、DXを推進しつつも、猛烈に抵抗しているように見えます。

最先端のことは置いておいて、身近な業務等でDXと最も親和性が高いのは、管理業務です。データから現状を分析して、次のアクションを提案することです。大きな企業や公務員では大量の管理職がいますが、DXは管理職を駆逐することになるでしょう。組織は現場で働く人と組織の意思決定をする人だけになります。

データによる管理が徹底されていない農業にあっては、DXの恩恵を大きく受けることになるでしょう。ただし、その前にデジタライゼーションが必要です。作業や作物の生育状況、気象環境などを全てデジタル化してクラウドに保存することが求められます。

最近ではセンサ技術が進歩しているので、安価なカメラでも相当のデータを得ることができます。トラクタなどの作業機械からも多くの情報を得ることができるでしょう。

課題は得られた膨大なデータをどのように活用するのか、生産性を高めるために、実作業にどのように落とし込むのかです。これらの技術導入は、いわゆる農業セクターだけではなく、あらゆる利害関係者との共働が必要になると思います。




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