地域に価値をつくりだそう By Leaps
農村は都市に比べて高齢化や人口減少が著しく進んでいます。このまま何もしなければ将来的に消滅する危機に直面しています。農村地域の主たる産業である農林水産業、その産品から地域のブランディングを考え、地域を盛り上げる方法を記事にしています。
少子高齢化、人口減少による労働力不足に直面するなかで、生産性を維持するためにDXをいかに活用していくか、酪農業をモデルケースとして考えてみます。
毎朝、6時ぐらいからNHKラジオを聞いて、ニュースをチェックし、ラジオ体操をしてから、ストレッチをしています。6時45分ごろからのマイ!Bizというコーナーでは、野田稔(明治大学ビジネススクール社会人大学院 専任教授)先生が「偶然を味方につける~ミドルシニアのキャリア戦略~」についての話をされていました。 そのお話の中で、不確実で変化のスピードが速い現代では、予期しない偶発的な出来事によって好ましい結果を得ることができる。成功者と呼ばれている人の8割がこの偶発的な出来事、つ
日本の農業は、今、大きな岐路に立たされています。 農林水産省の資料によれば、今後20年で基幹的農業者は1/4にまで減少する見込みです。この背景には、農業従事者の高齢化と体力的な限界により、離農が急速に進むことが挙げられます。これに伴い、大規模農業経営体が農地を継承し、雇用労働者が中心となる農業への転換が進むでしょう。しかし、この新しい構造においても、地域の農業が持続可能であるためには、多くの課題が残されています。 炭鉱産業の事例から学ぶ かつて、北海道などの炭鉱地域は地
日本の農村地域は、人口減少と高齢化が深刻な課題となっています。農林水産省の予測によれば、2045年までに山間農業地域の人口は半減し、65歳以上の高齢者が過半数を占めるとされています。 (農林水産省)このような状況下で、農村の活性化と農産物の付加価値向上は急務です。 下記のグラフは農林水産政策研究所が令和元年8月に発表した「農村地域人口と農業集落の将来予測」に記載のグラフです。 日本の総人口は2008年にピークを迎え、それ以降、減少しています。都市部では減少速度が緩やかです
衆議院議院の解散総選挙が終わって与党自民党が議席を大きく減らし、過半数を割りました。政権運営に向けて部分(パーシャル)連合の動きを探っているともされ、日本の政治の先行きは不透明になっています。政策調整も難しく、時間がかかるようになるのではと言われています。 選挙前には各党とも一次産業の保護、農業政策を重点として盛り込んでいました。人口減少下、労働力不足、農家の高齢化、農業資材の高騰、そして食料安全保障など日本の農業の課題は山積しています。それらを戦略的に解決するためにどのよ
経済が高度に発達した社会では、モノが持つ価値が高く評価されます。例えば、高級ブランドのバッグなどは、驚くような高い価格で売られていますが、その価格に納得して購入する人がたくさんいます。 バッグの素材や機能に差があったとしても、バッグの本来の目的はモノを入れて、効率的に持ち運ぶための道具です。100均で売られているようなエコバックも100万円もするエルメスのバーキンも、同じぐらいの収納容量なら、仕事(目的)に対するコストは圧倒的に100均一バッグの方が、1万倍も”コスパ”が良
酪農業界に限った話ではなく、今後、あらゆる産業で人手不足が深刻化すると予測されています。その背景には人口減少と少子高齢化によって労働力人口が減少していることにあります。もともと労働力の少ない農村地帯では、都市部より先に人手不足は危機的な状況になります。 北海道の農業は本州と比べて、経営面積も大きく、経営者も若いので営農も安定していますが、それでも離農は多く、後に続く担い手の確保ができているとは言えません。今後、担い手や働き手を確保するための対策は急務です。また、少ない人数で
日本の人口は2010年をピークに減少に転じました直近(2023年)ではピークだった2010年から406万人(3.17%)減少しました。今後も人口の減少は続き、2030年には今より7%、2040年には13%も減少します。 人口減少とともに高齢化も進行します。現在の労働力人口は、6,800万人ですが、2030年には、5,800万人(約1,000万人減)、2040年には、5,300万人(約1,500万人減)と予測されています。人口の予測はかなりの高い確度ですから、労働力人口を増や
農村地域のブランディングを考えるときに、その地域のアイコン(目印)になり得るような特産品がすでに存在していれば、ブランディングはかなりやりやすくなります。そのような産品は地域の内外で知名度が高い状態であるので、そこから展開することができるようになります。 すでにそのような特産品がありながら、積極的に販売できない地域が多くあります。それは、ブランドに関する知識と理解が少ないからです。 ブランドとは、その商品なり、サービスを受ける顧客がどのような印象を受けるかという無形の財産
令和5年の「食料・農業・農村白書」では、第1章に「食料安全保障の確保」について書かれており、最近のニュースを見ても食料安保の話題が多くなっています。 この背景には、長引く食料自給率の低下と農業者の減少があります。また、農業国ウクライナでの紛争、途上国での人口急増などで、食料の多くを海外からの輸入に頼る日本は、今後、これまでと同じように世界から食料が調達できるのかという不安が最近になって表面化しつつあるのだと思います。 これまでの国内農業、農業者を守るという方針よりも、国民
今朝の日経の記事によれば、8月に入りお米の購入点数が4-5割増えたそうです。その後、購入点数の伸びは鈍化したようですが、これは小売店の店頭在庫が尽きたからで、お米を買いたくても、売ってない、買えない状況がになっているから出すです。 #日経COMEMO #NIKKEI 確かに、身の回りでも8月に入ってお米が売ってないという声がちらほら聞こえてきて、いよいよ家庭在庫がなくなり、お米を求めにスーパーに行っても売ってない状況のようです。マスコミは、「令和の米騒動」と言って煽ってい
先ごろ、スマート農業技術活用促進法(農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律)が成立し公布されました。 この法律では、その目的を第一条で下記のように定めています。 スマート農業といえば、自動運転トラクターやドローン、ロボットなどのハードの開発が想像しやすいでしょう。農林水産省の資料でもものづくり的な印象を受けます。ロボット技術は素晴らしいと思いますが、ハードが先にありきでは、現場への普及、定着に時間がかかると思います。 農業は一年中同じ仕事をし
先日、別に経営している会社で、有名な除草剤の効果検証のひとつとして、身体にかかる負荷計測を実施しました。その様子が公式のYouTubeにアップされました。 テーマは除草剤を使うことで、人力除草(草むしり)と比べ、身体にかかる負荷がどの程度軽減されているのかを科学的に検証するものです。対象はご家庭のお庭なので農家とは事情が少々変わりますが、農薬が化学肥料によって農業の生産性がどれぐらい向上したのかを考えるきっかけを与えてくれました。 私は農業コンサルタントという立場で、顧客
8月19日(月)に北海道別海で「北海道の酪農DXを考えるセミナー&見学会」を開催いたします。ぜひご参加ください。 参加申し込みは、事務局(株式会社リープス)まで
この週末の札幌は暑く、連日33℃を超えています。今日は34.7℃だったとか。 北海道の15地点で最高気温が35℃を超える猛暑日となったようです。 一昔前は札幌で30℃を超える日なんてほとんどなくて、あっても8月の1週目ぐらいに1、2日あったかどうかだったと思います。高校3年生の夏は図書館で勉強してたけど、クーラーなんてなかったように思います。もちろん、家庭にクーラーが普及しだしたのもここ10年ぐらいだと思います。 10年後らい前に受けていた資格試験(技術士)の2次試験は毎
JA(農協/農業協同組合)は1948年(昭和23年)に施行された農業協同組合法(農協法)に基づいて設立された団体です。法律が施行されたのは戦後直後で、農業復興と農業者の生活向上を目的としていました。 その後、農協法は時代の変化に応じて改正が繰り返されていますが、農協は協同組合として、農業従事者の自主的な協力と団結を基盤として、民主的な運営と組合員の自主性を尊重されて運営することで、日本の農業と農村社会の発展を支援することを目的としています。 農業従事者の生活と経済のために
世界の科学技術の発展は、18世紀後半から19世紀の産業革命以降、急速に進みました。産業革命では蒸気機関が発明され、その動力を用いて機械を動かすことができるようになったことで、これまで自宅の工房で職人さんが手作業でものづくりをしていた「家内制手工業」から、資本家が工場を建設し、そこに作業者を集め、機械を使って、製品を安価に大量に生産することができる「工場制機械工業」が急速に発達しました。その結果、経済が発展し人々が豊かになりました。都市部や工業地帯で人手不足が起こり、農村部から