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選挙が終わって日本の農業はどう変わるか?

衆議院議院の解散総選挙が終わって与党自民党が議席を大きく減らし、過半数を割りました。政権運営に向けて部分(パーシャル)連合の動きを探っているともされ、日本の政治の先行きは不透明になっています。政策調整も難しく、時間がかかるようになるのではと言われています。

選挙前には各党とも一次産業の保護、農業政策を重点として盛り込んでいました。人口減少下、労働力不足、農家の高齢化、農業資材の高騰、そして食料安全保障など日本の農業の課題は山積しています。それらを戦略的に解決するためにどのような政策が打ち出されるのか高い関心を持って見届けたいと思います。

私は、農業政策が中長期的なビジョンを明確に描けていて、それに対するアクションが科学的、統計学的な根拠に基づいているものなのかに強い関心があります。また、世界の情勢を見て俯瞰的な対応があるかも欠かせない要素です。

最近は脱炭素やGX、有機農業、JGAP、スマート農業など、政策実現に向けたさまざまな手段としてのアクションが示されていて、補助金を拠出していますが、そのアクションによって、何がどう変化するのかの説明が十分とはいえません。

特に、GXなどは直接的に目に見えない価値であり、グローバルな合意形成が確かなものでなければなりません。大国の政策変更によってその価値が大きく毀損され、ハシゴを外されかねないリスクもあります。

一方で国内の人口変動や高齢化などは確かな予測が可能なものです。将来的な不安、というか危機が到来するのが確実なことに関して、無策であるということはあってはなりません。

農業は食料を生産するという目的のための産業であって、グローバルな視点で持続可能でなければなりません。部分最適を目指すのではなく、多くの関係者を巻きこなんだ広い視点での政策決定が求められます。

その際に欠かせないのは、科学的かつ統計的なエビデンスがあるのか、その信頼性についてしっかりと説明をして、そのアクションが目標に対してどのような効果があるのかを明確に示す必要があると思います。

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