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4回めのカウンセリング

いつもと違うカウンセリングルーム

4回めのカウンセリングはそれまでの3回とはちがうカウンセリングルームだった。そこは廊下の突き当りで、窓がなく、大きめの机(テーブルではなくて机、四角の)と、椅子が三脚あった。せまくて、カウンセラーとわたしは向かい合うように座り、いつものようにカウンセラーはノートパソコンにしきりに打ち込みながら話した。

それから、ボックスティッシュと小さなカレンダー、小さな時計(これは、これまでの3回と同じだった)。

①前回のカウンセリングのあとは、どうでしたか。
(1)(すこし時間)、この間のカウンセリングのあと、自傷を我慢できなくなりました、いつもよりも我慢できなかったです。
②それはどんなことですか?
(2)腕を切ってしまいます。
③そうですか。…前回はいろいろな話をしてくれましたね。そのために色々なことが思い出されたり、いつもより自傷がひどくなったりすることは・・・まれではない(言葉を選びながら)ことですから、あなたの状態が悪くなったわけではない、ということを、わかってくださいね。
(3)この間、たたかわないときがどんなときかという話をして、それについて考えました。考えてたんですけど、そうすると、自分が本当に何を感じているのかがわからなくなってきて、…なりました。

④そうなんですね。…前回話したことについて考えてくださったんですね。
(4)はい、いくつかあります…夫が帰ってきた瞬間と、…あとむすめが2歳くらいまでは、たたかうって感じじゃなかったと思います。もっと自然な感じでした。だから、子ども、2歳くらいまでの子どもと‥甥や姪がそのくらいなんですけど、接しているときは、あんまりたたかっていないです。

⑤娘さんが幼いころは、たたかいという感じではなかったんですね。いまは、どういうふうにしたらそのたたかいに勝てるんでしょう?
(5)正しいふうにいることです。

⑥どんなふうが「正しい」んですか?
(6)正しく向いていることです…たとえばむすめが何か聞いてきたときに…正しく答える、ちゃんとこたえるとか、間違えないということよりも…、ちゃんと向いていること…むすめがきちんとしているかどうかではなくて、わたしがむすめに対して正しく向いていられるかどうかということがたたかいです。
⑦向いていること…
(7)あとは、(迷う)、娘の前で泣いたりしないことです。
⑧娘さんの前で泣いたりしてはいけないことですか?
(8)そう思います。娘に、わたしを慰めさせてはいけないと思います。娘の、こどもでいる時間を奪ってはいけないと思います。

【このあたりの記憶はもやもやして会話の順序をよく思い出せない】

⑨あなた自身は子どものころどうでしたか?
(9)わたし自身3人姉妹で、母はもっと忙しかったから、もちろんふつうにお母さんのことは好きでした、でも、そんなに気軽な関係ではなかったと思う…お母さんは泣いたりしませんでした。

わたしは、娘とは。二人の時間が長いから、適切な、関係を築かなければならないと早くから思っていたので・・・言葉でやりとりしようと、そう思って接してきた・・・ので、できるだけ正しい言葉で、正しく向いていなければならないから、母親としての向きというか、むすめはわたしの子どもなので、わたしは保護者でいなければならない、それはたたかいですけど、自分ではじめたことだから、やらなきゃならないことだと思って、そう思います。

前回、少し、話ができたという風に思いましたけど。自分のなかの問題をなんとかしなければならないと思って、ここに来ましたけど…長いあいだ、こういうふうにやってきて、ほんとうに、それがなんとかできるのかなと、思ったりしました。話をするのは、嫌ではないけどこわいです。

⑩あなたが、とても長いたたかいをしてきたことを、ここで、この30分という時間ではとても話しきれないことと思います。・・・
でもわたしはこれまでや、今日ここで話してくれたことから、あなたが戦ってきたことを少しずつわかっています。時間がかかると思いますが、少しずつでもここへ来て話してくれませんか。
(10)はい(疲れてて、もう話せない)。


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