ネタバレ注意 映画『Conclave』バチカン市国、システィーナ礼拝堂にて非公開で行われるローマ教皇選挙ドラマ
レイフ・ファインズ渾身の演技。映画なのに、まるで彼の独演を舞台で見ているかのよう。
ローマ教皇を決める投票『コンクラーベ』の3日間、投票を取り仕切るローレンス枢機卿(レイフ・ファインズ)が、次々に直面する候補者の目論見、そして裏側。サスペンスであり人間ドラマであり、ラストにはサプライズあり。。
レイフ・ファインズは『イングリッシュペイシェント』で大ファンになって以来、ほとんどの出演映画は観ている。人妻の心を奪う魅力的な男性から、歳を重ねるごとに味のある俳優にメキメキ成長(髪は後退😭)して、ついにはローマ枢機卿なんていう威厳ある役柄、を堂々と演じ切っていて本当に感無量…しかもこの『Conclave』では、あらゆる角度からのレイフ・ファインズのお顔アップ、が拝めます。彼の誠実で、真摯で、感動を約束してくれるような眼差し、声、やっぱり素敵オジ…。
バチカン市国内での撮影は一切許可が下りないということで、ローマ市内やバルベリーニ美術館、精巧にデザインされたセットを巧みに使い、見事にバチカン市国の中にいるような心地にさせてくれる。美術デザインは、すごすぎる!!のひと言。
ストーリーは2016年ロバート・ハリスの小説を元にしていて、しばらく前に話題になっていたカトリック教会の問題(聖職者による性虐待)には触れていない。それでも、候補者上位4名は、自信をもってクリーンな人は誰もいないな、、と皆バラエティに富む問題を抱えている。
ジェンダーのことを言えば、シスターたちはシスターアグネス(イザベラ・ロッセリーニ)が言うように“invisible”見えない存在🫥として、ほとんどセリフがない。ひたすら働いている。今も女性の立場は、バチカン市国の中では低く、男性優位的な構造(人口800人の9割は男性らしい…)。
秘密裏に行われる『コンクラーベ』の中身を、たっぷりと再現してくれているので、普段見られないイベントを覗き見するような感覚も味わえる。へ〜カードみたいな投票の紙に手書きで、しかも見えそうなくらい隣とすごく距離が近いのね、投票が終わったら、投票の紙を燃やして煙で外に知らせてるのねとか、こうして歴代の教皇が選ばれてきているのかと謎めいた中身が知れたような気になる。
カトリック教会13億人の頂点に立つローマ教皇を選出する、なんとストレスフルな3日間😨
だけどそこを、スピード感あるストーリー展開でドキドキに昇華させ、頑張るレイフ・ファインズに感情移入して最後まで楽しめました。
名脇役、スタンリー・トゥッチもレイフ・ファインズ演じるローレンスが信頼を置く枢機卿ベリーニとして、安定の存在感を放っている。
最後の最後で、満場一致の教皇が決まったかと思いきや、、そうきたかー!というサプライズ😮
想像にお任せします的なラストだけど、たぶん最後の問題は、ローレンスは初めて黙認したのかなと思われます。
日本公開は来年?まだ未定のようですが、これは公開されるはず。気になった方は是非劇場で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました😊
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