
東京科学大 医歯学系 修士受験~求む!工学系専攻学部生!~
こんにちは
東京科学大学の博士課程に所属しているyoneです。
2024年10月に東京医科歯科大学と東京工業大学が統合し、東京科学大学が誕生しました。
院進を検討している学生の皆さん、年明けから少しずつ準備を進めて行くのではないでしょうか。
医歯学系(旧医科歯科大)と聞くと、医学部、歯学部からの進学しかできないと思っていないですか?
実は、工学専攻でも受験可能なんです!
※今回書く内容は、大学統合前の状況を元に書いています。統合後の最新の情報については大学公式Webサイトなどをご参照ください。
医歯学系で工学、理学の学位取得を目指す
詳しいことは毎年5月ごろに公開される要項をお読みいただければと思いますが、医歯学系で工学理学の学位取得が可能です。
もちろん指導教員の所属によって、取得できる学位が違いますが、医学、歯学の研究機関で工学理学の学位を取るのは面白そうではありませんか?
まさに医工連携、医工学の最前線です。
研究室の所属
様々なコースやセンターを兼任していることが多く、
結局どこ所属なんだ?統合してどうなった?
というように、まだ学内体制を理解しきれていないところもありますが、理工学部系出身の方が進むイメージのある3箇所を紹介します。
生体材料工学研究所
今回紹介する中では一番幅広い分野の研究室が入っている研究所な気がします。
創薬系から手術ロボット、IoT、DX、AIまで揃っています。
さらに基礎研究から臨床現場での研究まで様々なレベルの研究を行なっています。
創薬系のAIを研究したい人は後述する研究所、センターの方がマッチすると思います。
手術ナビ、ロボット、IoT周辺のAIに関しては、この研究所内の研究室が医歯学系の中でも最もマッチするのではないでしょうか。
機械工学、情報工学系の方は医歯学系の雰囲気を知るためにここから見るといいかもしれません。
難治研究所
化学、生物系のイメージが強いです。データサイエンス関連の研究室もあります。
研究所が病院に隣接している高層ビル内にあるので、景色は絶景です。
(エレベーターの混雑がデメリット…)
M&Dデータサイエンスセンター
https://dsc.tmd.ac.jp/
(リンクの埋め込みが上手くできませんでした…)
名前の通りデータサイエンスの研究を行なっているセンターです。
解析アルゴリズムやビッグデータ解析などの研究を行なっています。創薬系のAIをやりたいとなったら、ここのイメージです。
AIに絞れば他にも研究室は沢山
医歯学系の中でもAIの研究をやっているところはあります。中には、バックグラウンドが臨床(医師、歯科医師)の研究室がAIを作っているところもあります。
想像以上に研究室がある
正直、上記3箇所の厳密な違いというのは、分かっていません。
やはり研究室単位で見ていくのが一番だと思いますが、絞るのが大変だと思うので、大まかな枠組みの中で興味のあるところから探してみてください。
自分が取得したい学位と研究内容を見ながら受験を検討してみてください!
入試
行きたいと思っても、入試を突破する必要がありますよね。
医歯学系は医学部歯学部から内部進学という制度がないので、ほぼ外部からの進学者です。
統合後の来年以降の入試形態がどのようになるかは全く分かりませんが、
しばらくの間は統合前の形式を維持するとなれば、
難易度はそこまで高くないような気がします。
倍率を見ると、他の大学院と比べて同じか少し低めですが、
研究環境のレベルからするとかなり穴場な研究科になると思います。
(少なくとも旧東工大の入試よりはハードル低めではないでしょうか)
興味ある方は、過去問を取寄せてみてください!
大学の知名度の割に医学部歯学部以外から進学できることが知られていないので、本当に穴場だと思います!
院試難しいだろうし…と思っている方は是非一度検討してみてはいかがでしょうか。
医歯学系で学ぶメリット
やはり一番は臨床現場との近さではないでしょうか。
医歯学系の中の組織ということもあり、研究室には医師や歯科医師の学生もいらっしゃいます。
また、工学系の研究室では、臨床系の研究室との共同研究を積極的に行なっているところもあります。
デメリット
化学系の研究室は基礎研究を始めとして、多くありますが、
工学系の研究室となるとあまり数はありません。
バックグラウンドががっつり工学系となるとさらに絞られてきそうです。
講義の多くが臨床寄りの内容なので、講義で理工学系の知識を深めることは難しいかもしれません。しかしながら各研究室で輪講やゼミが開かれているので、研究室内で勉強していくことが可能です。
このデメリットに関しては統合によって、ガッツリ理工学系の内容を扱う講義が履修可能になる可能性はあると思います。
実際に来年度から理工学と医歯学が融合したコースが始まります。
さいごに
何度も申し訳ないですが、最新の情報については、公式Webサイトをご参照いただければと思います。
ただ来年以降も医歯学系から工学を学べる体制は続きそうなので、医工連携・臨床に近い研究に携わりたい!という方は是非、東京科学大学大学院医歯学総合研究科の受験を検討してみてください!