亡き父に捧げる「竹田の子守唄」
彌生です…
今回は亡き父に捧げる「竹田の子守唄」
です…
この歌は夫のリクエストだったんですが
歌を歌っていたら私は突然
父を思い出しました…
父は決して家柄は悪く無かったのですが
父の父、すなわち祖父が
とんでもない博打うちでして
代々伝わる鎧兜や日本刀、掛け軸など
全て売り払い
娘2人は芸者に売り飛ばし
父は僅か4歳で仙台の庄屋に
奉公に出されます
奉公と言っても庄屋の夫妻には
子供がいなくいずれは養子にする
つもりだったのですが…
長年子供か出来なかった夫妻に
奇跡的に子供が生まれます
父は一気に「子守り」になり
赤ん坊を背負い玄関の掃除をして
こき使われます…
たった4歳ですよ?今なら幼稚園の
年中さんです信じられないですよね
やがて父は庄屋を追い出されて
祖父の元に戻るのですが、祖父は
またまた父を奉公に出します…
やはりそこの夫婦も長年子供が
いなかったのですが、父が
奉公に行ったら子供が出来たんですね
またまた父は追い出されてしまいます
そして、また奉公に出されたら
そこの夫婦に子供が出来るという
不思議な展開になります…
父は死の床で涙ながらに私に
その話しをしました…
私は初めて聞くその話しに
驚きました、昭和の時代にそんな事が
あったとは…
父の母は祖父の博打場に出入りしていた
若い男と出奔します、8人も子供が
いても女を捨てられたない凄い
人だと思います…
やがて父は中国の青島で大成功して
いた長兄に兄、弟、妹と引き取らせて
初めて学問を身に付ける事が
出来ました…
しかし私の記憶では不思議と
父は両親の悪口は言わなかった
ですね、普通怨みませんか?
寧ろ母の方はお嬢様育ちなので
父の一族の悪口を毎日言ってましたね
私から見るとどっちもどっちですが…
リアル「おしん」だった父の一生
父は僅か63歳で亡くなります…
太く短く生き抜いた父を
私は忘れません…
この「竹田の子守唄」は時々
父の遺影に向かい歌っています
涙が溢れてしまいます…
父の魂は今は青島や石狩川を
彷徨っているのでしょうか?
続きます…