見出し画像

ガンプラでBOMを学ぶ

世の中はずいぶんよくなったもので、プラモデルが600円以下で買えるとは知らなかったです。
そこで、「ガンプラで学ぶBOM」と銘打ち、新たに考案した効果的な生産管理教育方法を披露させていただきます。

まず、
プラモモデルでBOMの教育ができるのか。
なぜ効果的なのか。

ということですが、理由はいたって簡単で「製品」を作るためのパーツ=実際に触れることのできる品目が準備されているからですね。
一般の生産管理の教科書だと、ボールペンや、ボルト、ワッシャー、ナットみたいな簡易な「製品」しかBOMの例に使われていません。
(大きな構成を組むと、構成表のページ数ばかりが増えて無駄に分厚い本になってしまうからでもあると思いますが…)
これでは、チープすぎて、実際にBOMを作ったというイメージが出来上がりません。
ところがプラモモデルでは、パーツがすでに準備されていて、なおかつ、パーツリストが準備され、組み立てのビジュアルな手順書(品目別工程表)まで準備されています。
これを使わない手はない、ということですね。

では、あまたプラモデルがあるなかで、なぜガンプラなのか。
もちろんプラモモデルには、ガンプラ以外に船、飛行機、車があります。もちろんそれらを使ってもよいのですが、部品点数が多いものが多く、BOMを作っている途中で嫌気がさす可能性があります。また、例えば船だと擬装は、凝りに凝っていますが、船体は上下張り合わせておしまいの場合も多いです。
しかし、ここで紹介するガンプラは8歳以上が対象なので、部品点数がそれほど多くなく、かつ、ボールペンみたいに極端に少ないわけでもない。
工程は組み立てオンリーですが、一般的なプラモデル工具のニッパーもヤスリも不要で接着剤も不要、カラーはシールを張るだけ(凝る方はご自由にですが…)です。

これを使って、BOM記述の練習、訓練、リテラシー強化をしたらどうでしょうか、というのがここの趣旨です。
(記載内容はメソッド以前ですが、個人的に着眼点はずれていないと思っています)

まずは階層別(多段階)の構成図を作り、そこに工程を記載していく。
多くは部品手配から受け入れ組み立てですが、カラーシールを張る品目もあるので、複数工程を含むものも出てきます。
ここでは、バリ取り工程を組み込んで、バレル研磨やショットブラストにしようかなんてのもありだと思っています。
また、ジョイントパーツには共用部品もありますし、これらを在庫管理品目にするのか、それとも在庫管理外にするのか。なんてのもありではないでしょうか。
そして、少し切り口を変えて想像力を働かせば、厚紙のケースに入ったプラモデル商品作成までのプロセスを加工プロセスとして想像することでプラモデル商品作成の加工用のBOMも作ることができますし、足だけとかの組み上げた部品を工程間在庫等各種在庫としてどう扱うかとか、ダミー品目を挟んでみるとどうなるかとか、いろいろなことが、工夫一つで考え学べることになります。

そして、工具の準備もなく「自分で作ったBOM」をもとに、現物を机の上で組み立てることも可能。
これによって自分の書いた簡易なBOMではあっても製造プロセスの流れを疑似体験できる。
ということは記憶の定着よくなる。おまけに600円以下で作ったものも記念に手元にのこる。
いいことだらけで悪いことなし。

皆さんも「ガンプラで学ぶBOM」を試してみて下さいね。
提供は「晁岳メソッドプロジェクト」でした。

※Bill Of Materials:部品構成表

ガンプラ
パーツリスト(部品個別に部品番号またはコードが振り当てられている)
実際のパーツ
組立図

※著作権の問題を考慮して、おおむね雑に撮っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?