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石の話をしよう(Opal編)
今回は場所を載せたので有料にしました。
車に大きなハンマーと長靴を乗せて
今日はカイ君をパートナーにある場所に向かう。
通いやすい、お気に入りの場所へ。
カイ君はうちの居候
30歳の甥がハタチの時に学校の事で親と喧嘩して家に来てからなんでかずっと家にいる
名を快といい、私たちは普通にカイ君と呼んでいる
工場勤務で、朝は7時に出勤してだいたい20時頃帰宅な日々を送っている。
真面目なカイ君は有給も取らずに仕事に勤しんでいたら会社から休みを取れと指示が有ったようだ。
たいくつなのでなんか良いところない?と聞かれ、今に至る
行き先は山奥の小さな川
愛知県にはOpalの採れる川がある。
「ここのオパール(蛋白石)は松脂岩という石の中にある。松脂岩はガラス質で松脂状、ピッチストーンと呼ばれている。」
「よく見る松脂岩は黒い。でも違うんだ。ここの松脂岩は言うなれば腐ったような色をしている。」
先生はそう言いながら目の前にあった石に向かってハンマーを振るう
硬い
2回、3回と振るうとパッカリと割れる
中には何も無い
先生はめげること無く次の石にハンマーを振るう
「この、腐ったような色の石の中にある白や青い所がオパールだ。」
割った石の中に白っぽい明らかに松脂岩とは違う石
「日本で見つかるオパールはほとんどが遊色効果(虹)が見られないコモンオパール。でも稀に遊色効果のあるものも見つかるから根気よく探してみるのが良い。」
ここの川へと繋がる道は狭い。
譲り合って進まなければいけない道もある。
私がここを気に入っているのは
側道が有るため、駐車がしやすいから。
車を停め、靴を長靴に履き替え、ハンマーを持ち、いそいそと川岸へ向かう。
ここでもやっぱり自分が見つけたい石というのを知らないと見つけられない。
周りには石を割った跡が無数にある。
みんな知っているんだ。
「カイ君、見て」
私は見つけた握りこぶし大の松脂岩をカイ君に渡す
「これが松脂岩。叩き割ってみて」
「なかなかにパワープレイだね。」
カイ君は渡した石を大きめの石の上に置いてハンマーを打ち下ろす。
ガーン、いい音がする
「あ、ごめんごめん、忘れてた。保護メガネかけて」
石を割る時は軍手と保護メガネをかけよう。
安全第一
そうしてカイ君はまたハンマーを打ち下ろす作業に戻った。
数回繰り返して石は割れたけどオパールは出てこない。
「残念。次はコレなんかどうかな?」
そうやって繰り返していくうちになんとなく松脂岩がわかってきたカイ君は自分で川の中に入って行き中から似たような石を拾って来て割るようになった
ハンマーを振るう作業が気に入ったみたい。
「良いのあった?」
「あー、これ見て」
手の中にある石の上部に白い筋
「これかな。」
「これだね。」
「これかー。」
「そうそう、割らなくても普通に露出しているのも有るんだよ。」
と私はさっき拾った石を見せる
![](https://assets.st-note.com/img/1727918869-8DTONpgtljcCvdm43IFbMf0z.png?width=1200)
「上は玉髄、下がオパール。」
「えっ、これ?」
「青いオパール、ちょっと貴重」
「何回か通ってるけど、遊色効果のあるオパール見つけられてないんだよね。」
「あとここのオパールは乾燥してしまうから保存には乾燥対策が必要。」
それでもここはオパールが見つけやすい
大き目のオパールをいくつか拾い嬉しそうなカイ君
そんなここは愛知県の新城市にある
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