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さらら 4

大友皇子の事は幼馴染みとしか思っていなかった。
考えもしなかった。
何度も閨を共にした大海人皇子にも、私に敵意を向ける姉妹達にも、心が動かない自分を私は冷たい女だと思っていた。
愛しいという想いはこういうものか、と。
思い知った。
私は愛されたかったのだろう。

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